元カレ、推しでした【青】

# 37話 ページ38

るぅとside






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る「え、ころちゃん？！」




急に女の子のことを任せられて

どうしたらいいか分からなくなってしまう


第一に僕が女の子に慣れてないってこと覚えてないんですか


ころん先生のこういうところが嫌なんだ

そう思いながら女の子の前に屈んでみる




る「えっと...大丈夫、ですか」




初対面の、しかも泣いている女の人

普通に話せることもなく途切れ途切れになってしまう




『めいわくかけて、ごめんなさい、っ』




彼女から謝罪の言葉を聞いた瞬間

この子は良い子なんだろうな

と直感で分かった


それと同時に

絶対に傷つけたくない、とも




る「迷惑なんかじゃないですよ」




この子は何を言ったら泣き止んでくれるかな

何て言ったら笑ってくれるかな


そう思いながら言葉を探しても何も見つからない


僕はジェルくんみたいに面白くないし

ころちゃんみたいに優しくない


だけど




る「笑顔が一番、ですよ」




この子を元気つけることは出来るかもしれない




る「ジェルくんだってころちゃんだって
迷惑だなんて思ってないです」

る「だから...ほら、笑ってください」




彼女の方に手を伸ばして

頭を撫でながら言ってみる


女の子らしいきしゃな体型

鼻をかすめるふわふわとした香り


彼女の女の子らしさが一気に押し寄せてきて

僕は何をしているんだ、と1人で照れてしまう




る「ぁ...、すいません、急に撫でて...」




女の子に自ら触れるなんて僕らしくない




『だ、大丈夫です』




この子もこの子だ

そんなに顔を真っ赤にさせたら

馬鹿な男だったら勘違いしちゃうよ




『...ありがとうございます、』

『泣きじゃくって子供見たいですよね、
もう大丈夫です、ありがとうございました』




照れた顔を隠すように言葉を続けるこの子を

可愛いな、と思いながらにこっと微笑んでみる


そうしたらまた赤くなる耳が

本当に可愛くって胸をキュッと締め付けてくる


この感情が何なのか

僕は、絶対に気づいてはいけない










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