# 30話 ページ31
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こ「っ...はぁ、」
さすがに階段で登るのはキツかったけど
きっとエレベーターで向かうよりも早かったはずだ
こ「A?!いる?!」
鍵の閉まっている扉を叩いて
中にいる彼女に呼びかける
この扉の向こうで
彼女の何かに対抗する声と
男の声が聞こえてくる
その声が聞こえて僕はより一層焦り
気づいた時には扉を壊していた
こ「え……?」
え...僕、壊した?
え??
...とにかくそんなこと気にしてる暇はない
こ「A、大丈夫?!」
扉は後で弁償すればいいからと
声のする寝室に急いで向かう
そこに居たのは
" わあ、見つかっちゃった 笑 "
やけに余裕な笑みを見せる男と
『っ...ころちゃ、』
服が破られて
見てはいられない姿になったAだった
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こ「...Aから離れろよ」
誰かが本当に怒った時には冷静になると言っていたけど
それは本当のことなんだろうな
" あーあ、もうちょっと楽しみたかったな "
" Aちゃん、また遊ぼうね "
そう言って僕を突き飛ばして逃げようとするアイツを
逃がすまい、と追いかけようとする
...でも
『ころちゃんっ、』
こんな姿になった彼女を放っておくことは出来なかった
こ「怖かったよね、もう大丈夫だよ」
こ「だから...その、」
こ「これ...来てください...、」
抱きしめようにも無闇に触れることは出来ず
とにかく自分が羽織っていた上着を彼女に手渡す
『...ありがとう』
涙目になりながら恐る恐る上着を受け取る彼女
その全てが
僕の理性をかき消そうとしている
...ちょっとだけなら
そう思って彼女に腕を伸ばしかけたその時
" ってぇな!!なんだよお前!! "
アイツの声が響いてきた
『……やだ、ころちゃん、っ』
完全にアイツに怯えきっている彼女を見て
僕はアイツと同じことを彼女にしようとしていたんだと
そう思って、また腹が立つ
ほんとに僕は何をしても学ばない
とんだクズ男なんだ
こ「...大丈夫だから
見てくるね、大丈夫。すぐ戻ってくるから」
でも、それでも
今だけはこの子のヒーローでありたい
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記念すべき30話です˶‘ ᵕ ‘˶
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あいす(プロフ) - めいさん» コメントありがとうございます🫶🏻完結のつもりではありません⸜🙌🏻⸝これから不定期になりますが更新していきますので良ければご愛読お願いします🙇🏻♀️ (3月24日 10時) (レス) id: f97c27f238 (このIDを非表示/違反報告)
めい(プロフ) - 初コメ失礼します!全く更新していないんですが、どうしたんですか?完結なんですか?もし完結していなければ自分のペースで頑張ってください!! (3月10日 22時) (レス) @page41 id: 94fb71f513 (このIDを非表示/違反報告)
あいす(プロフ) - めろリスさん» コメントありがとうございます🫶🏻明日の夕方続きを出すので良ければ見てください🥳 (1月24日 22時) (レス) @page37 id: f97c27f238 (このIDを非表示/違反報告)
めろリス - 面白い!もっと読みたい、 (1月24日 19時) (レス) @page37 id: 50cd22723d (このIDを非表示/違反報告)
あいす(プロフ) - 玲羅さん» 素敵なコメントありがとうございます🫶🏻体調に気をつけて頑張ります💕 (1月21日 18時) (レス) id: f97c27f238 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あいす | 作成日時:2023年12月31日 11時