18話 ページ19
伏黒side
ストレッチをしながら泡瀬さんが煽るように言うと、禪院先輩は呪具を握りしめながら威嚇してくる。
あの人そんなに強いのか?いやまあ、五条先生の同期ってだけで強そうに感じるけど。
パンダ「俺らが1年間で強くなったってのは考えてないのか?」
『もちろん考えてる。でもさ、それは私も一緒よ』
パンダ「俺が最初に行く」
『よっしゃ行こうか』
そう言った彼女は、背中にかけていた2本の鞘から刀を取り出した。刀を使う術式なのか?それも2本も。
真希「あいつの術式、知りたいか?」
伏黒「知りたい、です」
あまりにも気になりすぎて彼女のことを見つめていたのか、先輩が隣に来て話しかけてきた。
釘崎「私も知りたい!真希さん教えて!」
真希「あいつの術式は、転嫁術式。内容は自らが受けた損傷を術者が指定した対象に転嫁する」
伏黒「えっ、じゃあ刀は」
真希「全く関係ねえよ、あれはただの呪具だ」
釘崎「なんで、刀?しかも2本も」
釘崎が俺の疑問を代弁して先輩に質問する。
真希「それは知らねえ。でも、あれで勝てるからだよ。転嫁術式ってのはそもそも自分が傷を負わないとどうにも進まない。だから使う相手は特級だけだ」
釘崎「特級!?」
声を上げた釘崎の隣の俺も、恐らく驚いた顔をしているのだろう。先輩はそれを見てニヤリとしながら言った。
真希「あいつの階級、特級だぞ」
伏黒「と、特級相手にしか使わないって、一級にはあの呪具だけで戦うんですか?」
真希「あぁ、現に大きな傷を負って帰ってきたことは1度もない。根本的な身体能力が馬鹿げてんだよ」
それはあなたも同じでしょう、と言いたくなったがやはり先輩から見ても彼女は規格外のようだ。
釘崎「でも、傷負わないと始まらないんだったらちょっと不便じゃない?それで気でも失ったらダメなんじゃ_」
真希「呪術師ってのは大抵イカれてないとやっていけない。その典型的なのがあいつだよ。呪具だけで勝てないと判断したら"わざと"攻撃を受ける。もはや痛みなんてあいつにないのかもしれない」
イカれてる。
だけど、あのパンダ先輩相手に持っている刀すら使わず体術だけで圧倒的な彼女を見たら、納得してしまった。
五条先生のような飛び抜けた術式は持ち合わせていない。だけど、その差を埋めるかのような才能が、彼女にはあるのだ。
彼女見て、俺はまた強くならないといけないと思った。
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ひながき(プロフ) - しおりさん» 𝑶𝑴𝑮(゜д゜)、教えていただいてありがとうございます!! (2022年2月7日 1時) (レス) id: 4bea1154e8 (このIDを非表示/違反報告)
しおり(プロフ) - 悠仁の漢字間違ってます! (2022年2月6日 23時) (レス) @page23 id: 2479e15f01 (このIDを非表示/違反報告)
ひながき(プロフ) - プスメラウィッチさん» 五条オチです!!今後もお楽しみください!! (2022年2月6日 2時) (レス) id: 4bea1154e8 (このIDを非表示/違反報告)
ひながき(プロフ) - 15さん» ありがとうございます!!ゆっくりですが、しっかり更新していきます!! (2022年2月6日 2時) (レス) id: 4bea1154e8 (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ - ひながきさん初めまして、この小説は五条悟オチですか?できれば五条悟オチでお願い出来ますか?続き頑張ってください。応援しています(*^^*)楽しみにしています。 (2022年2月5日 21時) (レス) @page25 id: 6c0ddf792c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ひながき | 作成日時:2022年1月9日 22時