誤解 ページ45
『ほんとに何もされてない?』
もうこの質問何回目だろう。
A「大丈夫だってば!
ほら!元気元気!!」
そう言ってマッスルポーズをしてみる。
『バカじゃねえの。』
って笑いながら寒いだろって自分の着てたコートを肩にかけてくれた。
A「ありがとう。」
A「ねえ照くん。」
『んー?』
A「ほんとに、ありがとう。
照くんが来てくれなかったら私どうなってたかわからない。」
A「それと…」
『「ごめん。」』
見事に被った。
2人で目を見合わせて声を出して笑う。
『ほんとごめんね、Aにちゃんと話さなかった俺が悪い。』
ううん、そんな事ないよって言おうとしたけど照くんが話しだしてくれたから耳を傾ける。
『俺今日雑誌の撮影で。早めに終わったからそそくさと帰ろうとしたら、カナちゃんがいたの。モデルのね。』
それで声をかけられて、急いでるんでって振り切ったけど家まで帰ってきたら後ろにいたこと。
そこから家に入れてと言いよられて、はっきり無理と言えず、やんわりと断っていたところに私が帰ってきたこと。
最後のキスは完全に隙をつかれたと。
え、照くん何も悪いことしてない。
なのに私、話も聞かず勝手に嫉妬して家とび出て
結果危ない目にあって照くんに助けてもらって。
迷惑しかかけてない。
A「照くん…ほんとに、ごめんなさい。」
泣きながら謝る私を見て照くんは泣かないでって言いながら温かい手で涙を拭ってくれる。
A「ふふ、くすぐったい。」
『やっと笑った』
そう言って照くんもほっとしたように笑う。
この笑顔がだいすき、
『ねえA?』
家についてゆっくりしてるといつになく真剣に照くんに呼ばれた。
A「なあに。」
『俺ね、やっぱりAが好きなんだ。
どんなに振られても。嫌いだって言われても。
もう会いたくないって言われても。喧嘩しても。Aじゃなきゃ俺、ダメみたい。』
情けねぇなって力なく笑う。
A「そんな事ない。」
『ん?』
A「そんな事ないよ。照くんは情けなくない。強いよ。とっても。」
そんな事ねぇよって照くんは言うけど私は本気でそう思ってる。
『返ってくる言葉はわかってるよ。
でも言わないと俺の気が済まないから言わせてね。A、俺と付き合ってください』
なんで
なんでこの人はこんなにも真っ直ぐなんだろう。
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日葵(プロフ) - zinyonさん» えええええ、なんて嬉しいこと言ってくださるんですか(;_;)いや語彙力の欠片もないので伝わってるか不安やったんです(泣)はい!ぜひぜひ!読んでやってください! (2020年3月3日 17時) (レス) id: ba5941ee68 (このIDを非表示/違反報告)
zinyon(プロフ) - キュンキュンし過ぎて危うく死ぬところでしたw日葵さんの文章力が神過ぎて...今からフランボワーズ2読んできます! (2020年3月3日 14時) (レス) id: 12d8f12549 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:日葵 | 作成日時:2020年2月20日 0時