アンジュ・エ・デモン 2nd

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私たちが会場に戻って程なくして、二次会は終了した。




会場を出る時、桐山さんご夫婦からプチギフトを貰って、幸せそうに「ありがとう」といってくれた花嫁さんを見る桐山さんの目が優し過ぎて。







ツラい。羨ましすぎてツラい。

私も、いつかあんな風に包容力の塊みたいな旦那さん出来るのかな…







「Aは二軒目行かないんだよね？システム課は強制参加だー…もう眠いのにぃ」


「うん、ごめんね。お疲れサマです」


「デートだもんね♡流星くんと♡」


「いや…うん、デートだな。行ってくるね」


「うん！また明日どーだったか聞かせてよ。じゃ、おやすみー」







三次会へ向かう百合たちの集団を見送って、もう帰る他の同期の子達ともバイバイして、流星くんと待ち合わせしているカフェへ向かった。








流星くんは窓際のテーブルに座ってて、珍しく本を読んでいる。



いや、でもあれは…



少し眺めていると、目がトロンとしてるし船まで漕ぎ出した。

それが面白くて見てると、本を床に落として、その音に盛大にビクっとして、恥ずかしそうに辺りを見回す。







思わず笑ってると流星くんと目が合って、おいでって手招きをしてくれた。









「お待たせしました。ごめんね、遅くなって」



「ううん、本読んでたから」



「ウトウトしてたでしょ」



「え。見てたんだ、恥ずー…」








あははって明るく笑って、店を出て帰路についた。

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