プーさんとOLさん

出会い３ ページ3

ジムに通い始めた。
彼氏は全然会えないし、友達も毎日遊ぼってわけにいかないし。
平日は残業もあるし疲れちゃうから、直帰もいいけど。
土日は正直、持て余してたりする。
家にいても一人だし。


そうなんです。私、お家でひとりぼっちなんです。
お兄ちゃんは既婚だし、両親は海外赴任でｼﾝｶﾞﾎﾟｰﾙ。３年は帰ってこない。
お正月くらいかな？確実に帰ってくるのは。
私は日本に残るって決めたから、一人暮らしの家を探した。

都心で２LDK。私には広すぎるし、不相応なのわかってる。
でも、時々家族が帰ってくるのに、1Kでお泊まりするのはきつい。
近辺1K相場分の家賃は親に払ってるから、
批判は勘弁してください。。。


とゆうわけで、ジムに行き始めて１週間。


よく同じ時間にプールで見かける人がいる。
凄い勢いで泳いでる。
クロールで２５メートルを何往復してるんだろう？

自分の中でのノルマは終わったから、
ベンチに座って眺めてた。

はじめは眺めてたけど、だんだん考え事をし始めた。

まず…仕事のこと。
牧場直営のお店のHP、作りたくて何ヵ月か営業に通ってる。
話聞いてくれるし、嫌がってる素振り無いのに首縦に振ってくれないんだよね…何でかな。

４月になったら新入社員入るなぁ。新歓幹事私だなぁ。どのお店でやろう。
あと２週間したら私も先輩になるんだー。
下っ端、結構気楽で良かったな。


あと健永！あ、彼氏ね。
専門時代のバイト先で出会った、同じ年の彼。
大学生だから、今３年生。
授業に、バイト、サークル、ゼミとお忙しいようで。
４月になったら就活本格化なんだって。
その準備もあるから会えないんだって。
３月入ってから会ってないじゃん…２週間以上たつけど。
大学生ってそんなに忙しいのかよっ


私の悩みなんて、こんなもんか。
はぁ、小さ。つまんない悩みばっか…と思って、無意識に軽く笑ってしまったらしい。
すると…


北「ひゃくめんそう」


びっくりして顔を上げると、知らない男の人がいた。


北「深刻そうな顔だったけど、いきなり笑いだすから…何考えてたの？」


恥ずかしくて何も言えない。
どうしよう。逃げていいかな…
逃げよう！！


北「あのさ、いつも…」


男の人が何か話しかけてきた気がするけど、
私は走って逃げた。
かなり感じ悪いと思うけど、そんなこと考える余裕無かった。


これが、出会い。

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