プーさんとOLさん

サラリーマンの宿命 ページ12

５時になった。
横の茉奈ちゃんを見ると、鬼の形相でパソコン叩きまくってる。
年度末だから、色々やることが多くて、最近定時では帰れない。
茉奈ちゃん、今日彼氏家に来るから早く帰りたいって言ってたけど…これは無理だな。
料理は無理だ。惣菜並べるしかない…
さっき、チョコあげた時そう呟きながらへこんでた。



私も、無理だ。定時でジムなんて行けそうにない。
あわよくば、フットサルレッスンの様子覗きたかった。でも、どーやら無理っぽい。
仕方ないね。


茉奈ちゃんは私が終わる少し前に完了して、転がるように帰って行った。


終わったー。
時計見たら７時半。はぁ、今日は、やめよ。
ジム９時までなんだもん。
３０分ちょっとかかるから、ろくに泳げないし。



プールバックはデスクの足元に捩じ込んで、今日は帰ることにした。



会社を出て、スマホを見る。
お兄ちゃんと茉奈ちゃんからのLINE有り。



私が欲しかった人からは来てなかった。
その時、初めて気づいた。
昨日、健永に連絡してないこと。
私からしなきゃ、健永から連絡も来ないってことに。

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