プーさんとOLさん

気付いてないフリ ページ11

私の仕事は、Webデザイナー。
基本は、HP作り。


と言いたいけど、まだまだ駆け出しの私には現実は甘くない。
もちろんHP作りはするけど、それだけじゃない。
個人のデザイン事務所に就職して、下っ端な私は色んな雑用も担当。
お茶汲みコピーなんかはしないけど、来客や電話応対、先輩達の営業報告まとめたり…
これを、同期の茉奈ちゃんと二人で分けてやってる。
同じ年で同期の茉奈ちゃんとはすぐ仲良くなった。
お互い何かあると、あーでもないこーでもないと語り合ってる。
社会人になって初めて出来た友達だし、こんなに仲良くなれる子なかなかいないから嬉しい。



先輩達がみんなランチや営業とかで出払って二人になった時、私は昨日のプール君のことを話した。



茉奈ちゃんはプッと笑った。


茉「へー。Aやるじゃん。それはときめいても仕方ない！！」


「だよね？やっぱ普通はときめくよね？！」


茉「そのプール君さ、私はなかなかやり手なんだと思うよ。
でも、お家までいきなり送るなんて言う男じゃなくて良かったじゃん！誠意が感じられる」


「うーん…でもさ、普通送らないの？」



茉「家まで送ると、その先もチラついちゃうから遠慮したんだと思うけどな。
プール君は、Aのこと結構本気なんじゃない！？」


「いや…いやいやいや、それは無い！
…と思うけど…。
どーしよ、一応彼氏いるんだけどな…」


茉「あのさ…言いにくいから言わなかったけどさ、あんたと健永くんもう潮時なんじゃないの？大学３年生、確かに忙しいかもしれないけど、彼女と会う時間や連絡する時間無い程じゃないと思わない？
そこ、疑問に思わないの？」



「私四大卒じゃないからわかんないもん…」



茉「いい機会だからプール君と親交深めておいで！あっちにとってAはお客さんなんだから、遊んでポイ捨てはされないから安心しなよー。」



「茉奈ちゃん…ひどいことズケズケ言うね…」



茉奈ちゃんは超サバサバ系。年上のスーパーイケメン彼氏いるし、茉奈ちゃん自身も綺麗だから、アドバイスとかも的確だしストレート。
時々、ストレート過ぎて五寸釘並の一撃くらうこともある。



今日は、久しぶりに五寸釘くらった。
気付いてないふりしてたこと…
健永は、多分もう私の事好きじゃないってこと。

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