君がため

第１０位の迷言登場 ページ19

「こんの野郎は……」




地面に座って、壁にもたれている総悟。


いつものアイマスクを付けていて、完全に寝ている。




「寝てる時まで人をおちょくった顔しやがって。オイ起きろ、コラ。警備中に惰眠をむさぼるたァどーゆー了見だ」




今は、春雨と黒い繋がりがあると噂され狙われている幕府の高官、禽夜という見た目がまんま蛙な天人の警護中だ。


そんな時に寝るだなんて、流石としか言いようが無い。




「なんだよ母ちゃん、今日は日曜だぜィ。ったくおっちょこちょいなんだから〜」


「今日は火曜だ！！」


「トシ、ツッコむのそこじゃない」




母ちゃんと呼ばれた事に対してまずツッコむべきじゃなかろうか。




「てめー、こうしてる間にテロリストが乗り込んできたらどーすんだ？ 仕事なめんなよコラ」


「そーだそーだぁ！ 私だって寝たいんだよ！」


「お前は黙ってろ」




私の頭をバシンと叩いた後、総悟のスカーフを掴みながらトシが言う。


けどまあ、そんなんで反省する奴じゃないワケで。




「俺がいつ仕事なめたってんです？ 俺がなめてんは土方さんだけでさァ」


「よーし！！ 勝負だ、剣を抜けェェェェ！！」

男にはカエルに触れて一人前みたいな訳のわからないルールがある→←春雨

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