三日月 ページ6
「A、今日は町へ買い物にでも行きましょうか」
松陽にそんな事を言われ、5人で町へ出かけたのは、珍しく塾が休みだった日の事だった。
先頭に松陽、その斜め左に銀時。すぐ隣に小太郎、少し遅れてAと晋助だ。
「A、こっち来いよ」
「お兄と居る」
「じゃあこっちはどうだ?」
「お兄と居る」
「「クソ、高杉のどこがいいんだ……!!」」
何だかんだAは晋助に1番懐いている。
手を繋いで歩く姿は、どこからどう見ても兄妹だった。
実際Aは晋助の事を『お
ひと通り必要なものを買い揃えてから、最後に雑貨屋に寄る。
松陽から、好きな物をそれぞれ1つだけ買っていいと言われた4人は、辺りを見回しながら物色した。
思い思いの方向へ銀時と小太郎が散って行くのに対して、Aはずっと晋助の後に続いていた。
「自由に見なくていいのかよ」
「大丈夫」
色々な高さの棚が所狭しと並んでいる店内を進んで行くと、1番奥には髪飾りのコーナーがあった。
自分には関係無いかと晋助が戻ろうとすると、謎の力に引き止められる。
自分の左腕の先を見ると、手を繋いだままだったAが、目をキラキラさせて1つの髪留めを指していた。
「それ欲しいのか?」
「うん!」
三日月の形のそれは鮮やかな黄色をしていて、Aの黒髪にはよく映えるだろう。
1つをAの代わりに手に取って、今度は自分が欲しい物を探した。
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ゆず(プロフ) - 緋澄さん» 1話目ができ次第、公開させていただくつもりです (2019年6月19日 17時) (レス) id: e1a0e02e53 (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - 時雨さん» 申し訳ありません、実は、続編は準備しただけでまだ1話も書いていないんです・・・! (2019年6月19日 17時) (レス) id: e1a0e02e53 (このIDを非表示/違反報告)
緋澄 - 続編を読みたいのでパスワードを教えて下さい (2019年6月19日 14時) (レス) id: d02144b3e7 (このIDを非表示/違反報告)
時雨 - 続編が、読みたいのでパスワードを教えてください。 (2019年6月18日 23時) (レス) id: bfac637d1b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆず x他1人 | 作成日時:2019年4月5日 20時