甘党作ケーキ ページ43
一通り皆が食事を終えた後、本日のメインであるケーキが運ばれてきた。
無駄に器用な
「すごーい！」
「だろ？」
目を輝かせるAに、誇らしげに胸を張る銀時。
見るからに甘そうなケーキに、あまり得意でない晋助が顔を顰めると、それに目敏く気付いた銀時が突っかかり、また喧嘩が始まる。
慌てて小太郎が銀時の手からケーキを救出し、潰れたり崩れたりするのを防いだ。
いつもならこんな時、四葉が２人(特に銀時)を叱ってくれる。
Aは、その綺麗で芯の通った声が聞こえない事に少しの寂しさを覚えながらも、いつもの笑顔でその喧嘩を眺めた。
「A」
名前を呼ばれ、目を向ける。
「どれくらい食べる？」という、ナイフを持った小太郎の質問に答えてから、流石にそろそろ止めた方が良いだろうと、晋助と銀時の間に座った。
Aがいつものそこに座ると、喧嘩は自然と止まる。
何ヶ月か前、Aを挟んで長く喧嘩をしていたら、キレたAが真剣を持ち出してきたからだ。
小太郎によって取り分けられたケーキは、彼にしては割と形を保っている。
「え、お前それしか食べねェの？ 貰っていい？」
「銀時、そんなに食べているといずれ糖尿病になるぞ」
「そりゃ大変だ。じゃあコレはAにやろう」
「はぁ！？ おいA、そんなに食べらんねェよな？な？」
「ううん、食べられる」
「Aー！！」
大騒ぎしていると、さっきの寂しさが、薄れていった気がした。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 244人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆず(プロフ) - 緋澄さん» １話目ができ次第、公開させていただくつもりです (2019年6月19日 17時) (
レス) id: e1a0e02e53 (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - 時雨さん» 申し訳ありません、実は、続編は準備しただけでまだ１話も書いていないんです・・・！ (2019年6月19日 17時) (レス) id: e1a0e02e53 (このIDを非表示/違反報告)
緋澄 - 続編を読みたいのでパスワードを教えて下さい (2019年6月19日 14時) (レス) id: d02144b3e7 (このIDを非表示/違反報告)
時雨 - 続編が、読みたいのでパスワードを教えてください。 (2019年6月18日 23時) (レス) id: bfac637d1b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ゆず x他1人 | 作成日時：2019年4月5日 20時
