お兄 ページ28
「A」
そう呼べば、Aはいつだって、俺の目を真っ直ぐに見てくる。
「何?」
キョトンと大きい黄色の左目を瞬いて、首を傾げて。
どれだけアイツと喧嘩して苛立っている時でも、Aの顔を見れば、いつも少し落ち着いた。
初めて会った時はあんなに気に入らなかったのにな、と苦笑する。
あの日、アイツに喧嘩売られて竹刀で勝負して、勝てて気分良く教室に戻ったら、知らねェガキが皆に囲まれていた。
いきなり妹だって紹介されても、俺は2人と違ってすぐには受け入れられない。
だからあの日、俺は一言もAに声をかけなかった。
でも段々、妹として見られる様になっていった。
Aは、先生が居ない時、いつも俺の側に居たから。
何でって聞かれても分からない。
俺はちっさい子供が嫌いだったけれど、Aは違った。
すぐには泣かないし、騒がない。
それもあって今、Aをちゃんと妹として見られているのだと思う。
Aが初めて泣いた日は、本当に驚いたし、悔しかった。
右目に縦にはしっている傷を見るたびに、その想いは今でも蘇ってくる。
でもあの日、何かを必死に誤魔化そうとしているAを見たから、何かをしようという気にはならなかった。
その代わりに、これからは何があったってAを護ると、そう誓った。
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ゆず(プロフ) - 緋澄さん» 1話目ができ次第、公開させていただくつもりです (2019年6月19日 17時) (レス) id: e1a0e02e53 (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - 時雨さん» 申し訳ありません、実は、続編は準備しただけでまだ1話も書いていないんです・・・! (2019年6月19日 17時) (レス) id: e1a0e02e53 (このIDを非表示/違反報告)
緋澄 - 続編を読みたいのでパスワードを教えて下さい (2019年6月19日 14時) (レス) id: d02144b3e7 (このIDを非表示/違反報告)
時雨 - 続編が、読みたいのでパスワードを教えてください。 (2019年6月18日 23時) (レス) id: bfac637d1b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆず x他1人 | 作成日時:2019年4月5日 20時