検索窓
今日:16 hit、昨日:26 hit、合計:45,426 hit

その愛の大きさに(yb×yt) ページ31

※やぶひか前提のやぶゆとです。
少しですが裏がありますので、読める方だけどうぞ。


yt side


目が覚めた時、まず最初の違和感は手が動かないことだった。

手を動かすとギシギシと繩みたいなものが食い込む感触がして、縛られているのだと理解する。

どうやら俺はベッドの上にいるみたいで、体を捩るとつるつると滑るシーツに溺れ、スプリングが跳ねた。
俺が体を動かす度になんだか嗅いだことのある匂いがふわりと鼻を掠めるのだけど、それがなんの匂いか、誰のかまでは辿り着かない。

薄暗い部屋の中で、少しずつ目が慣れてきたけれど、ここがどこかもわからない。
俺の家でも、さっきまでいたはずの楽屋でもない。



俺は記憶を辿る。


えっと、今日はロケの収録があって…
薮くんと光くんと、俺の3人でロケに行ったんだよな。この3人珍しいよねってはしゃいで、終わった後楽屋で俺はそのハイテンションのまま光くんをご飯に誘ったんだ。




長年の片想いの相手、光くん。
昔から爐笋屬劼瓩覆鵑童世錣譴2人はずっと一緒だったし、半年くらい前から本当に付き合い始めた2人に、俺が敵うわけなんてなかった。

それでも、強火やぶひか担として2人の側にいたのは、少しでも光くんを笑わせて、彼の視界に入っていたかったから。




それが最近どうしたことか、光くんとの距離が縮まってきた。


「俺…ほんとに薮の恋人なのかな」

ポツリと俺にだけ零した不安。

「どうして?」

「もう半年も経つのに、薮の家の中でまだ入らせてくれていない部屋があるんだ。
あとさ、たまに…仕事でもないのに何時間も連絡とれなくなることがあるんだよ。

まさかと思うけど…浮気、とか…」


すぐ不安になってしまう君に寄り添うふりをしているのは、下心があるのだけど。

「光くん、大丈夫だよ。薮くんは光くんのこと、すごく好きだから。見ててわかるもん」

「そう、かな…」

ポンポン、と頭を撫でたら、擽ったそうに頬を染める。

「ありがとう、ゆうと。また話聞いてくれる…?」


うるんだ瞳を俺に向けるから、少し…ほんの少しだけど。
俺にも可能性があるんじゃないかって、期待してしまうよ。

・→←・



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (121 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
299人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

まや(プロフ) - ちちちさん» ちちちさん、コメントありがとうございます!よくしろくまさんのページでお見かけしていますちちちさんですよね?|´-`*)遊びにきていただけてたなんて嬉しいですっ! (2019年4月27日 20時) (レス) id: b929bba7e5 (このIDを非表示/違反報告)
ちちち(プロフ) - ときめきと切なさと背徳感にキュンとしました!最後のゆとひかのゆーとの色気ったら! (2019年4月26日 19時) (レス) id: 666edffd2b (このIDを非表示/違反報告)
まや(プロフ) - しろくまさん» 大好きなしろくまさんにきゅんとしていただけたなら幸せですっ(´∩ω∩`*)ありがとうございます! (2019年4月26日 1時) (レス) id: b929bba7e5 (このIDを非表示/違反報告)
しろくま(プロフ) - まや様、Twitterのやぶひかお話しを上げて下り、ありがとうございます。改めて読ませていただいて、きゅーん(//∇//)やっぱりまや様の学園物は鉄板ですね…!! (2019年4月25日 8時) (レス) id: f22c03c885 (このIDを非表示/違反報告)
まや(プロフ) - ねね子さん» 来て下さってありがとうございます(*´˘`*)どうも薮くん病み気味です(笑)ねね子さんに褒められるなんて嬉しすぎます〜(//∇//) (2018年9月30日 22時) (レス) id: 66cf309f23 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:まや | 作者ホームページ:http://ma-no homepage  
作成日時:2018年6月5日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。