優しすぎる人1 ページ43
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いくつかある練習室の中に、グランドピアノが置かれている部屋が1つだけある
なんとスタンウェイのピアノだ
普段は作業室にあるキーボードで曲作りをするが、やはり物足りなさを感じてしまう
重みのある鍵盤、屋根を開けると見えてくるハンマーが弦を打つ様、そして響き渡る音色…
どうしてもこの音を聴きたくなった時、この練習室にこっそり来ている
今日は何を弾こうかなと考え、ふと以前彼らが歌っていた曲を思いついた
私の好きな曲でもある『Officially Missing You』を弾きながら軽く歌う
気持ちよく歌っていると、後ろから被せるように歌声が聞こえてきた
「わっ、いたの?」
そう言って私はピアノを弾く手を止めた
「ヌナすごく集中してたみたいだね」
「ドギョム氏が来たことに全然気がつかなかったよ」
歌声の主はドギョム氏だった
「僕この曲好きなんだよ、メンバーも好きでサイン会とかでも歌ったりしてた」
「私 その映像みたことある、ジュン氏とディエイ氏とバーノン氏じゃない?」
「僕の記憶が正しければ、その3人だったはず」
「なんだか国際色豊かな組み合わせだね」
そう言って彼と笑い合う
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作者名:キンモクセイ | 作成日時:2019年10月20日 23時