代役の私と13人の彼ら (ページ35)

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触れた背中3 ページ35

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「うわっ」

驚いて変な声が出てしまった

「忙しいのに、どうやって抜けてきたの？」

彼の顔を見ながら質問の答えを待っていると

ディエイ氏は私の顔を見つめたまま微動だにしない

「おーい、聞こえてるの？」

そう言って確認するために顔の前で手を振る

「ごめん、ヌナいつもと違うから……」

そう視線を逸らして言う

どんどん顔が赤くなっているのがわかる

「他のドレスもみせて」

そう言って私の横を通り部屋の中に入る

ラックにかかったドレスをしばらく眺めると「これ着て」と淡い紫色のマーメイドドレスを渡してきた

言われた通りにドレスを着て、外で待つディエイ氏に声をかける

「やっぱり…ヌナこれが1番似合ってる」

「キレイだよ」

なんだか嬉しくなって周って見せると、どうやらファスナーが上がりきっていなかったらしい

「ファスナー開いてるよ、後ろ向いて」

彼が近づいてファスナーを締めてくれたと思ったら

「ヌナの背中綺麗だね」

そう言って彼の手が私の背中に優しく触れる

自分の顔が熱くなっていくことに気がつく

「か、鏡で確認してくる！」

そう言って作業室を飛び出した

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