アソビゴコロ 〜Wedding？〜７【川村壱馬】

なあに ページ48

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せっかくの休みだというのに
壱馬先輩はいじわるで
結局あの女の人は誰なのか教えてくれない

ずーーーーっとモヤモヤして過ごしてるわたしと
いつもよりちょっと機嫌が良さそうな壱馬先輩

…もう、ほんとに壱馬先輩って人は






『好き…』


壱｢ん？｣






…心の中でも悪態つけない

だって、休みだからってベッドでゴロゴロして
布団からほんの少しだけ顔出して
ちっちゃくなってスマホいじってるんだもん

セットしてない髪の毛はサラサラだし
お肌はすべすべだし
相変わらずお顔は素敵だし
何より今の状態がかわいすぎる

冷蔵庫覗きに行って
お昼ご飯どうしますか、って聞きに戻ってきたらこれだもん

こんなの好きとしか言えない






『…お昼ご飯、どうしますか』


壱｢んー、まだいい｣


『そう、ですか』


壱｢…A？｣






好き、大好きだけど
いじわるされてモヤモヤしてるのは事実だから
ちょっとだけでも対抗してやろうって思って
リビングに行こうと背を向けた

なのにわたしの好きな低い掠れた声で名前呼ばれたら
どうしたって反応しちゃう

でも、対抗してやるんだから

振り返るけど返事はしない
そう決めて壱馬先輩を見たら
まだ顔半分が布団に隠れたままのかわいらしい姿が目に入る

無言の圧力に負けて渋々近づいたら
案の定腕を引かれて壱馬先輩の隣に倒れ込んだ






『やぁだっ…！』


壱｢…なあに、まだ拗ねてんの？｣


『…拗ねてないです』


壱｢じゃあなんで離れようとすんの｣


『そういう日も…ある？から』


壱｢…ふぅん、いつもベタベタしてくるくせに｣


『ベタベタするだけのわたしじゃないんです！』


壱｢あ〜、そっかそっか。残念やわぁ、久々に甘やかしたろかなって思ってたのに｣


『…！？』


壱｢Aがそういう気分じゃないんならしゃあないな｣






し、しぬ…
滅多に出さない方言で
しかも甘やかそうかな宣言…！？

わかる、わかってる…
これは絶対わたしが屈するってわかってやってる…

だってもう
ごろん、と背を向けた壱馬先輩に飛びつきたくて仕方ない






『壱馬先輩…っ』


壱｢離れたい日なんだろ。いいよ、行って｣


『〜〜…っ、うそ！大うそ！離れたい日なんて365日ある中で1日もないです！』


壱｢…だから？｣


『だから…、その…えっと、』


壱｢…なあに？｣






柔らかい口調になった壱馬先輩にきゅんとして
好きが募った




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