教えた ページ45
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星羽くんにお礼を言ってマンションを後にした
22時近くになっちゃった
壱馬先輩帰ってるかな
暗い道をゆっくり歩く
まだ少し、不安な気持ちが拭えなくてスマホを見れない
通知音聞こえてきてないから
あれから壱馬先輩はわたしに連絡してないのかも
ズン、とまた心が重くなった
やだやだ
めんどくさい女にはなりたくない
そう思う度、さっきの光景が頭から離れない
…パンプス、痛い
走ったりしたもんね
靴擦れしちゃったかな
ジンジンする
じわぁ…と目に涙が浮かんでくるのがわかった
泣かない
絶対、泣かない
立ち止まって、息を吸う
下を向いて 落ち着け、落ち着け って何度も心で呟いた
顔を上げようとした、その時
壱｢A！｣
勝手に体が反応した瞬間には
大好きでたまらない温もりに包まれてた
壱｢こんな時間まで何してんねん！探したやろ！！｣
痛いくらいに抱きしめながら
壱馬先輩は怒ってる
何も返さないわたしに苛立ったのか
なぁ と言葉を催促する
引っ込んだはずの涙がまたじわじわと溢れそうになる
壱馬先輩に見られたくなくて必死に俯いた
壱｢…何かあったの｣
『…』
壱｢スマホも電源切ってるし、メッセージの返事もないし。実習で何かあった？｣
…スマホ、無意識に電源切っちゃってたんだ
通知音がなかったのはそのせい
壱馬先輩が連絡をくれていたことにほっとする
壱｢…とりあえず、帰んぞ｣
わたしの荷物だけ手に取って
前を歩き出す壱馬先輩
ここで意地張ってついていかなかったら
また怒られちゃう
止まってしまったことで余計に痛む足をかばいながら
壱馬先輩に置いていかれないように
一歩一歩進んだ
壱｢…｣
『あ、ごめんなさ…』
振り返って
わたしが追いつくのを待ってくれたから
痛いのを我慢して少し小走りした
壱馬先輩の横に行く勇気は出なくて
斜め後ろで止まった
壱｢…抵抗したら落とす｣
何のことだろう、って考える暇もなく
膝裏に手を回されて
あっという間に横抱きにされた
遅かったから！？
怒らせちゃってたのに
またイライラさせたのかも、
ごめんなさい、って言おうとしたけど
壱馬先輩の纏う雰囲気が優しいことに気づいて
口を開くのを辞めた
壱｢アホなのに無理すんな｣
『…無理なんてしてないもん』
壱｢痛かったら痛いって言えよ｣
お前が俺にそう教えたんだろ って
壱馬先輩は小さな声で付け加えた
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ka - 最後のセリフ最高です、、泣 (2020年8月7日 2時) (
レス) id: f02151f772 (このIDを非表示/違反報告)
あゆみ(プロフ) - お忙しい中、更新ありがとうございます(; ;) (2020年8月2日 13時) (レス) id: 3116574168 (このIDを非表示/違反報告)
みんと(プロフ) - 壱馬先輩に嫉妬するのに自分は男の子に頼るのダメよーーー（ ; ; ） (2020年7月31日 2時) (レス) id: 4132465481 (このIDを非表示/違反報告)
あゆみ(プロフ) - 更新ありがとうございます(泣) 主人公ちゃんの気持ち、めちゃくちゃ分かりますー！！色々あったから、不安になっちゃうんですよね…。主人公ちゃんのモヤモヤが晴れますように。 (2020年7月26日 14時) (レス) id: 3116574168 (このIDを非表示/違反報告)
マンゴー(プロフ) - 今日の投稿おしまいですか？？ (2020年7月26日 14時) (レス) id: 9c9baad857 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れもん
| 作成日時：2020年5月3日 17時
