アソビゴコロ 〜Wedding？〜７【川村壱馬】

終わった ページ41

.




星｢失礼しまーす｣


『星羽く…！…ごほん、中村くん。こっちに来なさい』


星｢なになに、どうしたの？そのキャラは笑｣






真面目にやらないとって思って
教育実習生と生徒の立場を守ろうと
学校では距離感を保つことにした

…のに






星｢Aせんせ、似合わないよ。敬語｣

星｢俺 しょお って呼んでくれないと補習受けませーん｣

星｢ねぇねぇ、怒ってる？俺がわざと3点取ったと思ってる？違うよ、真面目にやってこれだったんだよ｣


『もーおっ！この問題児！！』






いくらわたしが真面目に話をしたところで
星羽くんはいつものペース
イスを近づけてグイグイ迫ってくる

かわいいんだから
かわいいものは許しちゃうからやめて欲しいな






星｢わあ、怒られた〜笑｣


『真面目にやる！』


星｢はーい笑｣






それから何だかんだ真面目に話聞いてくれて
時々質問なんかしてくれて
普通の勉強を頑張る高校生だった

橘先生に言われた10分を過ぎちゃって
今日はここまでで大丈夫だよ、と声をかけた






星｢え、もういいの？｣


『うん。橘先生に10分くらいで大丈夫って言われてるし、星羽くんだってやりたいことあるでしょ？』


星｢んー…、別に。せっかくAせんせーがいるからここに居たいけど｣






嘘偽りない真っ直ぐな瞳
またこの子はすぐこういうこと言う！






『わたしがやることあるんです！』


星｢手伝おっか｣


『生徒にできることじゃありません』


星｢うわ、ひどい｣






星羽くんは何を言っても部屋を出ようとはしなかった
ほんとに忙しそうな時は声掛けてこないし
たまに話しかけるとルンルンして返事してきたりするから
大型犬がそばに居るようで何だか安心した

毎日学校では先生らしく振舞って
家に帰ったらご飯作って洗濯して掃除して勉強して…
って生活が続いて1週間
やっと金曜日






星｢…疲れてる？｣


『いやいや、そんなこと…』






疲れてる？…うん、疲れてる
でもそんなことより
壱馬先輩となかなかゆっくり過ごす時間が取れないのがつらい！！！

お互い社会人になったらこうなっちゃうのかな…
そうやってすれ違って、気持ちが離れていって
もう一緒に居なくてもいいかなって思ったり…






『…終わった』


星｢え？｣






どうしよう
壱馬先輩に捨てられないようにするにはどうしたらいいの〜…？




.

知らない→←補習

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す