補習 ページ40
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橘「じゃあ、うちのクラスだけ丸つけお願い」
『はい!』
学習室を借りて、橘先生と一緒に今日のミニテストの採点
みんななかなかできてるぞ
良かったぁ、余りにもできない子がいたら
自分が授業した時に置いていっちゃいそうだもんな
橘「ちょっとひねったつもりだったけどよくできてるな」
『もう終わったんですか!?』
橘「こればっかりは経験だね。いいよ、ゆっくりで」
橘先生は4クラス分だと言うのに…
わたしはやっと半分終わったとこ…
必死に採点してたら
中村星羽って小学生みたいな字が見えた
あ、星羽くんだ
橘「中村どう?」
『えっと…』
小学生みたいな字を読み解きながら採点した、ら…
『3点、です…』
橘「中村はここ引っかかってくれると思ったんだよねー笑」
ひねった問題を指さしてケラケラ笑う
なんだろう、こんなとこにまで
星羽くんの純粋すぎる性格が出ちゃってるような…
橘「前も言ったけど、うちのクラスだと中村が一番古典ダメなんだ。でも基礎分かってないわけじゃないから教えがいあると思う」
『そうなんですね。もっと問題数こなせば…』
橘「うん。でも見事に中村だけ5点未満だから補習だな」
『補習!?』
橘「熊城先生に目つけられるって言ったしね。中村は放課後事情があって学校残れないから、昼休み付き合ってやってくれる?10分くらいで大丈夫だから」
『もちろんです!場所は…』
橘「この部屋でいいよ。実習中は自由に使って。お昼もここで食べてもいいし、生徒と食べてもいいからね」
『はい!』
橘「うん。じゃあ、わたし職員室に戻るから何かあったら呼んで。時間になったら帰っていいよ」
『分かりました!ありがとうございます』
挨拶をして、イスに座り直す
星羽くんと話してたことが現実になってしまった…
…わざとこの点数取ったわけじゃないよね?
疑うのは良くない良くない!
わたしがするべきなのは
星羽くんに古典を好きになってもらって
勉強するの楽しい!って思ってもらうこと
パソコンを開いて
橘先生が作ったミニテストを見ながら
分かりやすいようにポイントをまとめる作業をした
いつの間にか帰る時間を超えてて
外はすっかり暗くなってしまった
慌てて帰り支度をして
職員室に寄って挨拶をする
校門を出たら
見慣れた帰り道に懐かしい気持ちが広がった
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ka - 最後のセリフ最高です、、泣 (2020年8月7日 2時) (レス) id: f02151f772 (このIDを非表示/違反報告)
あゆみ(プロフ) - お忙しい中、更新ありがとうございます(; ;) (2020年8月2日 13時) (レス) id: 3116574168 (このIDを非表示/違反報告)
みんと(プロフ) - 壱馬先輩に嫉妬するのに自分は男の子に頼るのダメよーーー( ; ; ) (2020年7月31日 2時) (レス) id: 4132465481 (このIDを非表示/違反報告)
あゆみ(プロフ) - 更新ありがとうございます(泣) 主人公ちゃんの気持ち、めちゃくちゃ分かりますー!!色々あったから、不安になっちゃうんですよね…。主人公ちゃんのモヤモヤが晴れますように。 (2020年7月26日 14時) (レス) id: 3116574168 (このIDを非表示/違反報告)
マンゴー(プロフ) - 今日の投稿おしまいですか?? (2020年7月26日 14時) (レス) id: 9c9baad857 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:れもん | 作成日時:2020年5月3日 17時