アソビゴコロ 〜Wedding？〜７【川村壱馬】

大人びて ページ30

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『髪、染めたんだ？』


星｢そっか、染めてからは初めて会うんだ。…どう？｣


『意外と似合ってる！金髪に見慣れてたからまだ変な感じだけど』


星｢…黒の方が好きなのかなぁって思って｣


『ん？』


＊｢あ、いたいた。参考書見つけたわ｣


星｢おせ〜。待ち飽きた｣


＊｢いいじゃん！ここ来たおかげで熊城先生に会えたんだし｣


星｢それはまぁ…うれしかったけど｣


＊｢だろ〜？これ急いで買ってくるわ｣






レジに向かっていく松田くんを見た星羽くん
小さな声でボソボソと何かを言った

聞こえなくて聞き返したら
少し照れくさそうに唇を尖らせて






星｢…壱馬さんの真似した｣


『え？』


星｢…髪。派手にしてんの恥ずかしくなって、｣






何が恥ずかしいのかいまいちわからなかったけど
耳を赤く染めているから
星羽くんなりに何か思うところがあったのだろう

かわいいなぁ、と笑ってたら松田くんが戻ってきた

途中まで3人で帰ってきて
松田くんは違う方向へ帰って行った






星｢Aせんせーは何買いに来てたの？｣


『えっとね、今度の教育実習の参考書…あぁっ！松田くんと話したから買うの忘れたぁ…』


星｢なにやってんだよ〜笑｣


『いいやぁ、今日じゃなくて』


星｢また俺の学校来れる？｣


『発表がね、1週間後なの。行けることになったら連絡す…る、』


星｢Aせんせ？｣


『連絡、していいのかな』






星羽くんにだけ教える、なんてことあっていいの？
今や友だちみたいに思ってるし
何なら命の恩人と言っていい程お世話になってる

一応家族ぐるみで仲良しだけど
仮にも先生と生徒…






星｢俺そういうの口堅いから平気だよ｣


『…そう？』


星｢学校では俺のこと特別扱いとかしなくていいし。Aせんせーのこと困らせることはしない｣






そう笑った星羽くんが前より大人びて見えたのは
髪が黒くなったから？






『…そういえば腕、どうだった？』


星｢松田から聞いた？だいぶ良くなったって。もうね、普通に動かしても問題ないんじゃないかって言われた｣


『良かった…』


星｢心配してくれてありがと｣


『ううん。双子ちゃんたちのお迎えは、』


星｢今日はね、お母さんが昼の仕事休みだったんだ｣


『お母さん！？』






星羽くんのお母さん
全然会えてなくて、ほんとにいるのかって思うほどだったけど
もしかして今日会えるチャンスなんじゃ…！




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