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卒業したら ページ18

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花火の光で絵を書いたり
線香花火で対決したり
花火の時間はあっという間に終わってしまった

どんな花火大会よりも素敵だった自信がある
かわいかったなぁ、壱馬先輩
ずっとにこにこ笑って…

バイトの時の営業スマイルじゃなくて
目を細めて子どもみたいに笑う顔

口元に手を当てて上品に笑うのも好きだけど
前髪崩れるのも気にしないで
大きな口で笑う姿がいちばん好き、だな






壱「はぁ、お前のブタみたいな犬の絵忘れらんねぇわ」


『あんなにかわいい犬書ける人わたししかいません』


壱「あっはは…!あ〜、だめだ。思い出しても笑える」






砂浜に座り込んで見つめるのは海か、空か
隣に行って腕が触れる距離で座った






壱「…暑いからあっち行けよ」


『いやです』


壱「じゃあ、俺が離れる」


『あぁ〜!だめですっ』


壱「おい、ひっつくな…!」






移動する壱馬先輩に手を伸ばしたら
バランスを崩して壱馬先輩の上に倒れ込んでしまった

薄いシャツから伝わる心音
トクン、トクンって心地いい






壱「…暑い」


『ラブハプニングですね…』


壱「マンガの読みすぎ。降りろよ」


『女の子だって狼ちゃんになるんですよ』


壱「へぇ…、どんな?」


『…今日は満月だからすごいんです』


壱「…ふは、あっそ」






目を閉じて笑った壱馬先輩にわたしの影が重なる
目を開けられる前にキスをした
ゆっくり啄むようなキスから
だんだんと深いものに変えていく

ん…、と鼻から抜ける甘い声が聞こえただけで
身体の奥の方がビリビリと痺れたようになる

もっと欲しい、もっと
壱馬先輩だけ、欲しい






壱「…はっ、A待っ…」


『やだ、もっと…』


壱「ん…っ、…おい、!」






舌先が触れて甘い痺れを感じた一瞬
壱馬先輩がわたしを下に組み敷いた






壱「…ここで襲われたいん?」


『…誰もいないです』


壱「はぁ…、お前の声響いたらどうすんだよ」


『…波音が消してくれます』


壱「…なに、溜まってんの?」


『…ううん』






そんなんじゃない
壱馬先輩が近くにいるから
より感じたいだけ

腕を伸ばして壱馬先輩に抱きつく
壱馬先輩はわたしにキスを落として
左手で頬を撫でた

キラ、と輝いた指輪が目の端に映る
外されてたのに…いつの間に戻したんだろ






壱「…俺が大学卒業したら、結婚式しよ」


『…え?』


壱「愛してるから、ちゃんと誓わせて」






涙が流れるのに、時間はかからなかった




.

ギラギラ→←当たり前だろ



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設定タグ:THERAMPAGE , 川村壱馬   
作品ジャンル:恋愛
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ka - 最後のセリフ最高です、、泣 (2020年8月7日 2時) (レス) id: f02151f772 (このIDを非表示/違反報告)
あゆみ(プロフ) - お忙しい中、更新ありがとうございます(; ;) (2020年8月2日 13時) (レス) id: 3116574168 (このIDを非表示/違反報告)
みんと(プロフ) - 壱馬先輩に嫉妬するのに自分は男の子に頼るのダメよーーー( ; ; ) (2020年7月31日 2時) (レス) id: 4132465481 (このIDを非表示/違反報告)
あゆみ(プロフ) - 更新ありがとうございます(泣) 主人公ちゃんの気持ち、めちゃくちゃ分かりますー!!色々あったから、不安になっちゃうんですよね…。主人公ちゃんのモヤモヤが晴れますように。 (2020年7月26日 14時) (レス) id: 3116574168 (このIDを非表示/違反報告)
マンゴー(プロフ) - 今日の投稿おしまいですか?? (2020年7月26日 14時) (レス) id: 9c9baad857 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:れもん | 作成日時:2020年5月3日 17時

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