アソビゴコロ 〜Wedding？〜７【川村壱馬】

初めて ページ14

壱馬side.




星｢かっ…、かか、か…かっずまっさ…｣


壱｢…おう｣


星｢甦ったんですねぇ〜…っ？いでぇ！？｣


『星羽くん！？』






Aに 荷物取りに行く って星羽に連絡してもらって
俺が全部思い出したことを隠して会いに行った

想像以上に喜んで
俺に飛びついてきたはいいものの
まだ治りきってない左腕をぶん回したから
俺に寄りかかるようにして痛がった






壱｢バカ、何してんだよ…｣


星｢俺の中では治ったと思ってたんですけど…｣


『わたし荷物まとめてきちゃうから、2人で少しお話してきて？』


星｢…話？｣


『壱馬先輩が星羽くんとお話したいみたい。あ、お説教じゃないから安心してね』


星｢…｣


壱｢何だよ、その顔｣






心配でしょうがない、という顔をしながら
いつもチビたちと遊んでた公園に来た
俺がベンチに座ると
隣に来ればいいものを
遠慮してブランコに座った

事故のこと咎められるとでも思ってんのかな
だいぶ自分のこと責めてたってAが言ってたしな






壱｢まず…迷惑かけて悪かった｣


星｢いや、いやいやいや…それは俺が言うべきことで…｣


壱｢ケイくんは？元気？｣


星｢あ、ピョンピョンしてます…｣


壱｢ふは、ピンピンじゃなくて？｣






あ、そっか…と相変わらずの星羽






壱｢俺が勝手に飛び出しただけだから。星羽が責任感じることないよ｣


星｢…っ、でも、｣


壱｢星羽はすぐケイくんのこと守ったじゃん。守れたんだから、お前はケイくんのヒーローなんだよ｣


星｢だけど…っ｣


壱｢…生きてるから｣


星｢…、｣


壱｢俺は生きてるから、それだけでいいんだよ｣


星｢そう、だけど…｣






できることなら言ってやりたい
父さんに
俺は死なずに守ったぞって

ちゃんと大切なもの、守れたんだぞって






壱｢あと、うちのアホも世話になったみたいだし｣


星｢Aせんせーは…ちょっと無理やり俺が連れてきちゃったっていうか…｣


壱｢…初めて？｣






それしか聞かなかったのに
星羽は少しの沈黙の後、頷いた






壱｢…同じだわ。お互い初めての相手があんなちびクマなんて終わってんな｣


星｢Aせんせーはかわいいですよ｣


壱｢…お前、そういうとこ｣


星｢えっ、なんかダメですか？｣






本気で聞いてきてるから
こいつと話してると飽きねぇんだろうな




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