アソビゴコロ 〜Wedding？〜２【川村壱馬】

期末テスト ページ47

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『や、やっ…』


先｢見違えたぞ、熊城。頑張ってるな｣


『やったぁ〜…！』






こわすぎた英語のテストの返却
それはもうぶるぶる震えながら
先生から答案用紙受け取ったら
82の数字

涙目になりながらユウちゃんに報告
頑張った！ってほめられて
ぽろ、と涙が流れた

壱馬先輩のおかげ
あなたがいるからわたしはこんなにがんばれる

すっかり元気になった樹くんと慎くんに
生徒会の手伝いをしてる時に報告した
あといつの間にか友だちになってた武知くんにも

るんるんで家に帰って
ご飯を作って壱馬先輩の帰りを待つ

ほめてくれるかな
頑張ったな、くらいは言ってくれるかな

リビングのソファに座って
テーブルにテストの答案用紙を並べる
見事に全教科80点以上

あんなにバカだったわたしが…
好きな人の力ってすごい

まだかなまだかなって待ってたら
21:30、玄関が開いた

帰ってきた、！






『おかえりなさい！』


壱｢ただいま｣


『壱馬先輩に見せたいものがあるんです！』


壱｢なに？｣






腕を引いてリビングに連れていく
じゃーん！とテーブルにある答案用紙を指さした

壱馬先輩はそれをまじまじと見てる






『壱馬先輩がわかりやすく教えてくれたから頑張れたんです！』


壱｢よくやったじゃん｣


『…っ、』






よくやったじゃん、よくやったじゃん、よくやったじゃん…
褒められた言葉が頭の中で繰り返し再生される
うれしい、大好き

その言葉だけで幸せ

欲を言うならぎゅーとかちゅーとか…ないかな

甘えたい気持ちを抑えて壱馬先輩を見たら
わたしを見ることなく
キッチンに向かってしまった

あ、あれ…
そっ…そうだよね
欲張りは良くないよね…

ずーん、と沈む気持ちになりながら
答案用紙を片付けようとしたら
テーブルに こと、とモンブランが置かれた

顔を上げたら
照れたような顔の壱馬先輩がそっぽ向いてる






『壱馬先輩…？』


壱｢…やる。…頑張ったな｣


『…っ、！』






わざわざ買ってきくれたんだ
壱馬先輩の不器用な優しさを身を持って感じる

しかも、わたしがいちばん好きなケーキ






『壱馬先輩…好きです。ありがとう…っ』


壱｢…ん｣






最近前より強く思う
わたし、壱馬先輩とずっとずっと一緒にいたいよ




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