アソビゴコロ 〜Wedding？〜２【川村壱馬】

自分の口から ページ23

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それから全然内容がわからない経営学のなんちゃらを90分聞かされて
やっと終わった…とほっと一息ついてたら
ガヤガヤと騒がしくなった教室内

どうしよう、壱馬先輩に会えずに終わっちゃう…！

それだけはだめだ
荷物を持って慌てて立ち上がる






健｢ねぇー、ちょっとだけ暇？｣


『え？』


健｢バイトの時間までちょっと付き合って、お願い！｣


『えと…わたし用事が、』






健太さんには悪いけど
ゆっくりしてる暇は…






『あっ…！』






壱馬先輩だ…！
わ、え、どうしよう
教室出ちゃう…！

吉野先輩と岩谷先輩はわたしを探してくれてるのか
席の方を見てキョロキョロしてる

行かないと、






健｢おっ、かーずまー！ほーくとー！しょーごー！｣


『！？！？』






仲良さげに3人の名前を呼ぶ健太さん
な、なに！？
何が起こってるの！？






翔｢あっ、健太さ…んん！？｣






健太さんに手を振った岩谷先輩が
隣にいたわたしに目を向けた

健太さんの声に壱馬先輩もこっちを向いて…

目が、合った






健｢あれ、俺のバイトの後輩！一緒に行こ！｣


『あっ、ちょ…健太さん…！』






手を引かれて問答無用で3人の元に連れて行かれるけど
楽しそうにお話をする健太さんの後ろに隠れてしまう

ふと、顔を上げたら
冷たい目の壱馬先輩が見えた

ふい、と目を逸らして教室を出てしまう

や、だ…
このまま勘違いされたままでいるのは絶対にいや…！






『…壱馬先輩！！』


健｢えっ…｣






教室を出て、壱馬先輩を追いかけた






健｢Aちゃん、壱馬と知り合い？｣


翔｢知り合いっていうか…｣


北｢例の…彼女です｣


健｢えっ！まじで！？｣




＿＿＿＿＿…




『壱馬先輩、待って…！』


壱｢触んな、！｣






びくっ、と動きが止まる
明らかな…拒絶

どう、して…？
壱馬先輩に全部黙ってたから？
大学での壱馬先輩が見たかったことも
吉野先輩に協力してもらうってことも
今日、大学に来るってことも

黙ってなかったら、こんなに怒らせなかった…？






『…ひっ、く』






泣くな、泣くな

もう泣くだけのみっともない自分は嫌なの






壱｢…まじいい加減にしろよ｣






冷たい言葉

壱馬先輩が離れてく足音がする


ここで引き下がっちゃいけない
協力してくれた吉野先輩にも申し訳ない

ちゃんと、自分の口から言わないと…！




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