完璧 ページ19
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北「だからピリピリしてたのか…。安定のヤキモチかなんかだと思ってたけどそんな大変だったとは」
『そんな大ごとじゃないんですけどね』
北「大ごとだよ!翔吾にも言わなきゃ」
『えっ、大丈夫ですよ!』
北「知らない方が嫌だと思うから、一応さ。あときゅまちゃん」
家からそう遠くない学校はもうすぐで着いてしまう
登校する生徒を横目に見ながら
吉野先輩のお話を聞いた
北「いつまで先輩呼びなの?笑」
『え?』
北「壱馬先輩〜、吉野先輩〜って。おれらもう高校生じゃないし、呼び方変えてみたら?」
『い、今更なんてお呼びすれば…』
北「う〜ん、壱馬くん♡とか」
『むっ、むり!むりです!!』
北「え〜?じゃあ、おれのことほくちゃんって呼んでよ」
『もっとむりです!!』
北「なんで〜。まぁ、先輩って呼び方きゅまちゃんらしいっちゃらしいんだけどさ」
『じゃあ、そのままで…』
北「いや、なんかさ、壱馬がひとりで切羽詰ってる感じするからそういうので癒されないかなぁとか思って」
『え…』
北「あ、別にきゅまちゃんのせいでってわけじゃないよ?あいつ大学でも変な女に言い寄られてたりするから、そういう時こそきゅまちゃんの出番なんじゃないかなぁってさ」
い、言い寄られてる…?
『か、壱馬先輩は…大学でもやはり…その、おモテになられてるのでしょうか…』
北「うん、だいぶ」
グサグサ、と見えない何かがわたしを貫いた気がした
こ、これが距離というもの…
近くにいれないから
どんな様子なのか全然把握できない
モテるのなんて重々承知だったけど
いざ近くにいる人から話を聞くとメンタルがやられる
こんなめんどくさいわたしよりも
いい人が見つかってしまうんじゃないかって…
北「きゅまちゃん」
『…はい』
北「大学…来てみる?」
『…へ?』
北「壱馬に内緒で。土曜日、特別講座あるから一緒にどう?」
『…壱馬先輩に怒られないですかね』
北「絶対喜ぶよ。その日午後からだから、午前中で服とか髪とか気合いいれよ。おれがコーディネートしてあげる〜」
『ほんとですか!?』
北「うん!で、講義終わったらデートでもするといいよ。久しぶりに翔吾にも会えるし、大学での壱馬の様子も分かるし、よくない?」
『完璧です!さすが吉野先輩です!!』
また迎え来るね〜、と笑った吉野先輩にお礼を言って
走って教室に向かった
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mopi(プロフ) - 本当にお話素敵で大好きで土日が楽しみで仕方ないです( ; ; )これからも更新楽しみにしてます、、! (2019年7月14日 21時) (レス) id: 89fe484069 (このIDを非表示/違反報告)
kano(プロフ) - 最高すぎてこっちが… (2019年7月7日 22時) (レス) id: 07e090ba1c (このIDを非表示/違反報告)
Kissxxx(プロフ) - 土日が楽しみで仕方ない。 (2019年7月7日 8時) (レス) id: e97a57c3b0 (このIDを非表示/違反報告)
apple9484(プロフ) - 早く土日にならないかなっていつも待って終わると悲しいくらいに好きです! (2019年7月6日 23時) (レス) id: 9f35d20aab (このIDを非表示/違反報告)
kano(プロフ) - ぐふぉー好きすぎる!!見てるこっちも一緒にキャパオーバーしちゃいます笑笑 (2019年6月30日 22時) (レス) id: 07e090ba1c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:れもん | 作成日時:2019年5月5日 18時