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ローファー ページ17

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『はぁ…』






学校、憂鬱だな
行ったって壱馬先輩はいないし
変なことばっか起きるし…

かすり傷事件が起きてから
わたしの周りで次第に冗談じゃ済まされないようなことが次々と起きていった

壱馬先輩ファンの嫌がらせなんて気にならなくなるくらいのこと

体育倉庫で先生の頼まれごとしてたら
外側から鍵かけられたり
中庭でおしゃべりしてたら上から植木鉢落とされたり
廊下歩いてる時に外から石投げられたり…

幸い、最初の怪我以来
わたしに被害が及ぶようなことはないけど
このままだとわたしじゃなくて
一緒にいるユウちゃんとか樹くんが怪我するかもしれない

学校のものが壊されてるから
先生も相談のってくれてはいるんだけど、

一向に事態は良くならないまま
1ヶ月が過ぎようとしていた

季節は初夏、梅雨入りをした所だ

壱馬先輩は毎日何かなかったか、って気にしてくれるけど
言えない、言えるわけない

だから気が緩んで玄関でため息が出ちゃった時は
思わず後ろを振り返った






壱「なに?」






気づいてない様子の壱馬先輩にホッとする
ううん、と首を振ると
不満そうな顔をして履こうとしてたローファーを取り上げた






『あっ、ちょっと…!』


壱「……」


『…???』






高くローファーを上げたまま
不満そうな顔を崩すことなくわたしを見下ろす

行動も表情の意図もわからなくて
ただただ壱馬先輩を見つめた

あぁ、また
何で分かんねぇんだよ、あほが
って言われる…






壱「今日、朝送っていけない」


『え?何か用でもあるんですか?』


壱「…母親の、病院寄ってくから」


『そうなんですか!わたしも行きたかったな』






壱馬先輩はあの日以来
お母様の容態を気にしてて
こまめに病院と連絡をとってるようだった

恥ずかしいのかわたしには隠してるけど
お母様とも少しずつ連絡をとるようにしてるみたい

まだ直接会って話すのは難しいみたいだけど…
どんどん壱馬先輩の未来が明るくなっていってて
わたしはうれしい






壱「だから、北人呼んだから」


『あ、吉野先輩!そっか、吉野せ…、え??』


壱「あいつ車の免許取ったからさ、乗せてもらって。もう下にいるって」


『よ、吉野先輩にまで迷惑かけるわけには…!』


壱「…また言った」






そう言うとお姫様にガラスの靴を履かせるみたいに
わたしにの足に優しくローファーを履かせてくれた




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mopi(プロフ) - 本当にお話素敵で大好きで土日が楽しみで仕方ないです( ; ; )これからも更新楽しみにしてます、、! (2019年7月14日 21時) (レス) id: 89fe484069 (このIDを非表示/違反報告)
kano(プロフ) - 最高すぎてこっちが… (2019年7月7日 22時) (レス) id: 07e090ba1c (このIDを非表示/違反報告)
Kissxxx(プロフ) - 土日が楽しみで仕方ない。 (2019年7月7日 8時) (レス) id: e97a57c3b0 (このIDを非表示/違反報告)
apple9484(プロフ) - 早く土日にならないかなっていつも待って終わると悲しいくらいに好きです! (2019年7月6日 23時) (レス) id: 9f35d20aab (このIDを非表示/違反報告)
kano(プロフ) - ぐふぉー好きすぎる!!見てるこっちも一緒にキャパオーバーしちゃいます笑笑 (2019年6月30日 22時) (レス) id: 07e090ba1c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:れもん | 作成日時:2019年5月5日 18時

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