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ずっと… ページ12

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…え?
ぴた、と足を止めて声が聞こえた方を見る

校門のすぐそばの塀に寄りかかった壱馬先輩がこっちを見てた






『かず…ま、せんぱ、?』


壱「そろそろ帰ろうかと思ってた。遅いから」


『…待っててくれたんですか?』


壱「…待ってねぇ。通り道だったから」






壱馬先輩はヘルメットを脇に挟んでて
大学終わりに来てくれたんだ、ってわかった

そして、通り道が嘘なこともすぐわかった

だって、大学は全然違う方向だもん
わざわざ迎えに来てくれたんだと思ったら
じわぁ…と涙が滲んできた






壱「は、なんで泣くの」


『わかん、な…っ』


壱「めんどくせぇから早く乗れ。帰んぞ、腹減った」


『今日…何がいいですか?』


壱「………カレー」


『ふふっ…、たぶんルーがないのでお買い物して帰ってもいいですか?』


壱「お前のおやつは買わねぇかんな」


『誰も買うなんて言ってないですよ』


壱「いつもこっそりカゴに入れてんの知ってんだよ、あほが」


『気づいてないと思ってた…』


壱「あんだけキョドってたら誰でも気づくっつの」






ヘルメットを被りながら壱馬先輩とおしゃべり
この時間に壱馬先輩と一緒にいるの久しぶりだなぁ

うん、大丈夫
壱馬先輩がいれば何にもこわくないよ






壱「…なんかあった?」


『え、?』


壱「なんか…いつものAじゃねぇ」






わたしの頬に触れてから軽く手を握った
じ…、と強い瞳に見つめられたら
ぽろっと今日聞いたことを話してしまいそうになる

壱馬先輩はやっぱりすごい
自分でも気づかないような自分の変化に気づいちゃう
強い人は、何があっても動じないから
こんなんでバレてたらだめだよ






『…朝からいっぱい働かされたからかな』


壱「樹にこき使われてんの?いいじゃん」


『もう、よくないです。そんなことより早く行きましょっ』


壱「はぁ?何急に。遅いのお前だか…っ!?」






壱馬先輩の後ろに乗って、躊躇なく抱きついた
ほんとは前からぎゅってして欲しいけど
それはお家に着くまでの我慢

いきなり抱きついたからびっくりさせちゃったかな
黙った壱馬先輩にちょっと不安になり、名前を呼ぶ






壱「…そのままな」


『え?…ふふ、うん』






好き、好き

壱馬先輩がいれば何もこわくなんかないの、ほんとだよ
だからずっと…そばにいて






?「俺の…俺のAなのに…!!!」






.

放心状態→←おっせぇ



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mopi(プロフ) - 本当にお話素敵で大好きで土日が楽しみで仕方ないです( ; ; )これからも更新楽しみにしてます、、! (2019年7月14日 21時) (レス) id: 89fe484069 (このIDを非表示/違反報告)
kano(プロフ) - 最高すぎてこっちが… (2019年7月7日 22時) (レス) id: 07e090ba1c (このIDを非表示/違反報告)
Kissxxx(プロフ) - 土日が楽しみで仕方ない。 (2019年7月7日 8時) (レス) id: e97a57c3b0 (このIDを非表示/違反報告)
apple9484(プロフ) - 早く土日にならないかなっていつも待って終わると悲しいくらいに好きです! (2019年7月6日 23時) (レス) id: 9f35d20aab (このIDを非表示/違反報告)
kano(プロフ) - ぐふぉー好きすぎる!!見てるこっちも一緒にキャパオーバーしちゃいます笑笑 (2019年6月30日 22時) (レス) id: 07e090ba1c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:れもん | 作成日時:2019年5月5日 18時

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