アソビゴコロ 〜Wedding？〜２【川村壱馬】

呼び方 ページ2

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ただいま〜、と力ない声が聞こえて
玄関先に駆け出す

靴を脱いでる姿もかっこよすぎる彼を
おかえりなさい！と出迎える






壱｢はぁ〜…っ、疲れた｣


『お風呂沸いてますよ』


壱｢入る｣






よかった、準備しておいて…！

離ればなれになる時間が増えるのが嫌で
週4くらいで壱馬先輩のお家に来てもいいですか、って
わがままを言っちゃった

今まで不定期だったから
急に週4だなんて、来すぎ って言われるかと思ったのに

｢4で足りんの？住めばいいじゃん｣

なんてありがたすぎる言葉を頂いて…
お家に帰らないのもだめだから
基本的に壱馬先輩のお家に帰るようにして
自分の家には時間がある時に寄る、というようにした
だからほぼ、同棲

4月に入ってから急に壱馬先輩はバイトを始めた
なんのバイトか教えてくれないけど
ほぼ毎日バイトに行ってて
疲れたってちょっと美味しそうな匂いをさせながら帰ってくる

だから、飲食店かな〜とは思ってるんだけど
壱馬先輩が言わないから聞かない


壱馬先輩がお風呂から出てきて
作っておいたご飯を出す

こうしてると
壱馬先輩の彼女なんだな〜と実感できる






『あ、壱馬先輩。なんで樹くんのサポートの話してくれなかったんですか？』


壱｢…樹くん？お前、あいつのことそんな呼び方してた？｣


『ふじふじって呼んでたんですけど、普通に樹って呼んで、って言われたから…樹くん？』


壱｢…へぇ、仲良いんだ｣


『へっ？いや、全然…』


壱｢あっそ｣






！？！？！？
い、今のどこに怒りポイントが…っ

もくもくとご飯を食べ続ける壱馬先輩に対して
オロオロしてしまうわたし

結局質問も答えてもらってないし
ど、どうしよ…！






『…壱馬先輩』


壱｢…なに｣


『樹くんは、』


壱｢うっせぇ、樹の名前出すな｣


『はっ、はい…！』






お話できないまま
壱馬先輩はご飯を食べ終わり
わたしは後片付けをしていた

なんでだろう…
壱馬先輩、樹くんのこと信頼してるから
頼んだんじゃなかったの？

ぼー…っと考えながら食器を洗っていたら
手を滑らせてシンクにお皿を落としてしまった

割れなかったもののけっこう音が響いてしまい
壱馬先輩が驚いたんじゃないかと思って
焦ってリビングを見る

だけどリビングに壱馬先輩の姿はなくて
寝室にでも行ったのかな、とほっとした瞬間






壱｢怪我は…っ？｣






すぐそばから声が聞こえて
濡れてるにも関わらず
わたしの手を掴んだ




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