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「Aさんも来てたんですね！」
「う、うん..」
「私は姉と姪と来てたんですよ！Aさんは？」
麻美ちゃんのお手伝いをするって言ったのに大倉さんと来てしまったことを後悔している
「わ、私は友達..？」
「お待たせ〜...って..Aちゃんの後輩やん！」
しまった...最悪の状況...
「え..大倉さん？」
「後輩ちゃんも来てたんやね！」
何にも知らない大倉さんはニコニコしている
私は誰とも目を合わせられない
「Aさんは私の気持ち知ってて笑ってたんですね..」
そう言い残して人混みの中に消えてしまった
「俺のタイミングあかんかった？..」
「誰も悪くないです。私がいけなかったんです」
「何があったん？」
隠してもしょうがないので全てを話した
「麻美ちゃんは悪くないのでそう思わないでくださいね？」
「Aちゃんてどこまでもええ人やなぁ。気にせんとぎょうさん買ってきたもの食べてな？」
フードコートで何人分か分からないほどたくさん買ってきた食べものたち、、さっきの出来事がショックすぎて何も食べる気がない..
でも美味しそうにラーメンをすすってる大倉さんをみたら少しこのガチャガチャした感情も和らいだ
「あ！ジンベイザメ！」
「ふふっ」
「何笑ってんねん」
「いや、意外と子どもっぽいところあるんですね！」
「いやや〜」
あっという間に日は落ちて大倉さんが自宅まで送ってくれた
「今日ありがとうございました。そしてすみませんでした」
「..なぁAちゃん家に行っていい？話したいことあんねん」
「え？今からですか！？うちに！？」
「だめ..かな..？」
子犬のような目で見つめてくる年上男性に騙されるなと前に本で読んだ
私は馬鹿だ...
「わぁ〜Aちゃん家やぁ〜」
人を簡単に家にあげてしまう馬鹿は私だ
「話したいことってなんですか？」
「嘘」
「..嘘？」
「おん！そうでもしないと帰ってまうから！笑」
ほら、馬鹿でしょ？わたしって。
子犬のような目で見つめてくる年上男性にまんまと騙されてるんだから
「じ、じゃあ..私の家に来て何するんですか！」
「そんなん一択やろ」
そう言って大倉さんは私を押し倒した
「きゃっ！」
「Aちゃんて隙がありすぎんねん」
その目は私を捉えて話さなかった
「大倉さん..やめてください..」
「...ごめん...」
いつの間にか私は泣いていた
もう28歳、こんなの初めてではないのに。。
大倉さんは何も言わずに家を出ていった
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作者名：まるやん | 作成日時：2019年10月14日 6時
