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「原田様、守屋の秘書です。社長がお待ちなのでご案内致します」
「この度は申し訳ございません。お話を聞いてくださりありがとうございます」
「いえ、それは守屋に言ってください」
「...はい」
コンコン
「...はい」
「原田様と森田様です」
「通してくれ」
秘書の方に案内され社長のいる部屋に通された
「守屋社長様、この度はこちらの不手際で多大なご迷惑をおかけし申し訳ございません。弊社の新人教育を改めて徹底して行きますのでどうか取引を続けさせてください」
「そんな優しい世界じゃないんだよ。打ち合わせの日にちを間違えてすみませんでしたなんかじゃ済まないよ。こっちだって暇じゃないんだ。打ち合わせのために時間を調整して仕事してるんだ。大きい企業か分からないが随分と甘やかされて教育してるようだな」
「御社にご迷惑をお掛けしたことはこちらの教育不足であり私のミスです。ですが決して甘やかされてるわけではございません。お言葉ではございますが以前御社の社員の方が弊社に来られた際、女性の方のタバコの匂い、男性の方のスーツの着こなしやお二方の挨拶など一社会人としてどうなのかと疑問に思う事は多々ありましたが何より守屋社長様の下で働いていらっしゃる社員様はそう言った教育をされてると思い目を伏せて参りました」
「なっ..！」
「私の力で弊社の社員全員を教育することは不可能かもしれませんがこの新潟支店の教育はこれから徹底させて頂きます。今回の件は本当に申し訳ございませんでした。今後一切取引をしないと約束致しますのでお許しくださいませ」
「...わ、悪かった。取引はつ、続けるよ..」
「いえ、結構です。御社ほど大きい会社ではないですが上村社長は御社の社員の方が社会人としての自覚が不十分であることに目を伏せ御社に信頼を持つ寛大な方です。取引一つ失っても崩れる会社ではないと思っておりますのでこの話はなしということでお願い致します」
「待って...待ってくれ」
「お時間頂き、ありがとうございます。失礼します」
「し、失礼します」
私の判断で取引をなくした。森田さんはビクビクと震えてるし私もエレベーターに乗った瞬間力が抜けた
「は、原田さん...」
「あ〜私のクビが飛ぶかも〜笑」
「本当に申し訳ございませんっ」
「もうしょうがないから。元に戻せないし！」
「私..明日から..」
「明日私と一緒に顧客様の打ち合わせ来てもらっていい？1人じゃ大変でさぁ〜」
「..はい！」
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作者名：まるやん | 作成日時：2019年10月14日 6時
