All is well (ページ36)

今日:4 hit、昨日:2 hit、合計:63,257 hit

036 ページ36

「ちょっと、小池くん！麻美ちゃん追いかけなきゃ！」

チュッ

キスをされた

「Aさんって隙があるんですよね。俺、そういうAさんが好きです」

「からかわないでっ！！！！あ、あさ...麻美ちゃんっ！追いかけなきゃっ...」

「麻美なら大丈夫っす。ひとりで帰れますから」

パチンッ

思わず小池くんの頬を叩いてしまった

「ふざけんなっ！麻美ちゃんの心弄ばないでよ！どれだけあなたのこと好きだと思ってるの！？」

小池くんがどんな顔でいるのかも確認しないまま麻美ちゃんを追いかけた

麻美ちゃんが行きそうなところを手当たり次第探して
走って気づけば23時になろうとしてた、、

「もう家にいるかな、、」

そんな時たつくんからの電話だった

『もしもしたつくん？今ちょっと忙しくて..』

『鈴本さんならここにおるで？』

『え？たつくん今どこ！？』

『家やけど..』

『今帰る！』

タクシーを捕まえて急いで帰った

「ただいま！麻美ちゃん！！！」

リビングのドア開けたら泣きじゃくってる麻美ちゃんと宥めてるたつくん

ふつうなら嫉妬してしまいそうだけどそんな状況じゃない事くらい理解してる

私はすぐに麻美ちゃんに駆け寄って背中をさすった

たつくん、今の状況を理解してくれたのかそっと部屋を出てくれて麻美ちゃんと2人きりにしてくれた

「私って..Aさんに敵いませんっ..仕事も恋も..やっと好きになった晴翔だって...Aさんの話すると私といるのにすごく..嬉しそうで..」

「私ね..今まで3人の人と付き合ってきたの。高校生で初めてできた彼氏がすごく束縛する人でね..約束を破ったら暴力を振るわれて学校も行かせてくれなくて..結局愛想尽かされてあっちから別れを切り出して自由になれたの。2人目は大学生の頃サークルで知り合った人..２つ上の先輩で顔もかっこよくて性格も良くて同棲もしてたしお互い就職してこのまま結婚するだろうな～って思ってたら7股もされてたの！しかも私は浮気相手...そのまま自然消滅して私は恋愛出来なくなってたの」

「Aさん..」

言うつもりもなかった過去の話をつらつらと麻美ちゃんに話してしまっていた

私よりも麻美ちゃんは恵まれてるってことをわかって欲しくて..

「だから私って麻美ちゃんが敵わないような人間じゃないんだよ。男に捨てられて裏切られてまたいつ大倉忠義に捨てられるか分からないしね！笑」

そういって麻美ちゃんの頭を優しく撫でた