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私はビールを、大倉さんは日本酒を頼んでお酒が来るまでお通しをちまちま食べていた
「..何も思わへんの？」
「..何がですか？」
「俺と鈴本さんが付き合うこと」
「麻美ちゃん..すごく嬉しそうにしてましたよ..」
「そっか..」
気まずい空気が流れて何か話題がないか頭の中でぐるぐる考えてた
「あのっ！」
「なに？」
「..か、関ジャニ∞のライブってどうやってチケット取ればいいんですか..」
「え？」
「ライブ..行きたくて」
「嬉しいわ〜ほな、チケット用意するわ！」
「違くて..自分の名義で行きたい..」
「そこまでしてくれるんやぁ〜ファンクラブ入るか一般申し込みかになるんやけどファンクラブに入った方が取れるらしいで！」
そこからファンクラブの入り方だったり申し込み方を聞いた
最初の気まずさなんかなく前みたいにちゃんと話せていた
「あ、鈴本さんから電話や！」
忘れかけていた..2人が恋人(仮)だということ。
これは浮気に入るんじゃないか、、そう思ったら麻美ちゃんの嬉しい顔と悲しい顔が浮かんだ
「ごめんごめん！鈴本さんからやったわ！」
「私帰りますね」
「ほな、送ってく」
「いえ！大丈夫です！お気になさらず」
そう言って大倉さんの声も聞かないふりして店を出た
麻美ちゃんのこと応援するって言ったのに..
また大倉さんを好きになりかけていた
「..ちょっと！Aちゃん歩くの早ない！？追いつくの大変やったんやけど！はぁ..はぁ..」
好きになっちゃいけないはずなのに...追いかけてきてくれたことも嬉しいのに...強がっちゃう私って本当に可愛くない
「本当に大丈夫ですから。麻美ちゃんと付き合ってるのに私なんかに構わないでください！」
「(仮)やもん..」
「なんですかその(仮)って..麻美ちゃんの気持ち考えてください..」
「俺やってほんまに好きになろうとしてんねん！なのにAちゃんのこと嫌いにならへん自分がおって..」
「なにそれ..麻美ちゃんがどれだけ大倉さんのこと好きか分かってない！」
「...なんでAちゃんは人のことしか気にせんの？」
大倉さんに言われてハッとした
昔から人のことしか考えてない
自分の気持ちを後回しにしてきた
私のコンプレックス..
「Aちゃんはどうなん？俺のことなんの意識もないん？」
「..私横山さんのことが好きです」
私はただの強がり
優しくしてくれる横山さんを選んでしまった
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作者名：まるやん | 作成日時：2019年10月14日 6時
