. ページ29
「そういえば、見たところスコッチしか料理してないけど、バーボンはしないの？」
「ええ。残念ですが、料理についてはからっきしなんですよ」
「へぇ、意外。アンタ器用だからなんでもできそうなのにね」
「確かに、やり始めたらすぐ覚えそうだよなぁ」
スコッチがうんうんと頷いているが、その目は無理だろうなと語っている。
ヒロの料理が旨いから、あんまり自分で作ることに興味がわかないんだよ。
なんて、ギムレットの前で言えるわけがないので黙っておく。
「お言葉はありがたいですが、だとしてもスコッチみたく凝ったものは作らないと思いますよ。…まさか冷蔵庫から自家製チャーシューが出てくるとは思いませんでした」
「それは同感」
ハムでものせるのかと思っていたら、スコッチが取り出したのはタッパーに入った本格チャーシュー。ちょうど昨日作ったんだよと、ウキウキしている様子は普段のヒロだった。
「本当はメンマも入れたかったんだけど、さすがに用意してなくて」
「そんなものまであったら逆に怖い」
それはそうだ。
ギムレットの鋭い突っ込みに内心頷きつつ、ちらりとスコッチに目を向ける。もぐもぐと口を動かしながら何か考えているのが見て取れた。
これは近いうちに作るつもりだな。
きっと数日後には自家製のメンマが冷蔵庫に出現することだろう。そうなったら、またラーメンを作ってもらうよう頼んでみるか。
「ん！スコッチ、これ好き！おいしい！」
「あはは、分かった分かった。また作るよ」
その時は、目の前で上機嫌にチャーシューをほおばっている彼女も誘うことにしよう。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 971人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
胡蝶(プロフ) - 明里香さん» ご報告ありがとうございます。修正いたしました！ (2022年8月2日 2時) (
レス) id: 99e92a821f (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 82話、名前変換出来ていない箇所があります。 (2022年8月1日 7時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
胡蝶(プロフ) - 明里香さん» ご報告ありがとうございます！修正いたしました。ご不便をおかけいたしました…！ (2022年7月31日 17時) (レス) id: 99e92a821f (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 66話、名前変換出来ていない箇所があります。 (2022年7月31日 11時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
胡蝶(プロフ) - cherry*さん» こちらこそです！更新本当に遅いのですが、どうか最後までお付き合いください！ (2022年5月27日 12時) (レス) id: 99e92a821f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：胡蝶 | 作成日時：2022年5月19日 5時
