経理部の大瀬さん[赤] (ページ4)

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04.モテ期の大瀬さんページ4

経理部の扉がコンコンとノックされた。

「すみませーん！今日も書類もって来たんですけどー。」

『はーい！あ！中村さんじゃないですか！』

にこっと微笑むAに、満足そうな男性社員。

佐々木「あれ、あの中村って人、他の部署の領収書集めてあーやって先輩に会いにきてんすよ。」

森若「それはわざわざご苦労様ですね...。」

冷めた表情で見つめる森若と佐々木。

「今日暇？てかいつ暇なのさ！大瀬ちゃん！飲みいこーよ！」

『うーん...今日は忙しいからまた私の方から誘いますね？』

「えー？絶対だよー？！」

『はい』にこっと笑えば満足げに部屋を出て行く中村さん。

まぁ...忙しいなんて嘘ですけどね？！？

今日も定時に終わりますけどね？！

佐々木「はい出たー！営業スマイル！
...先輩からのみに誘ってるの一度も見たことないですけどー？」

『あれだから！！私はいつだって佐々木ちゃんのお世話で忙しいから。』

佐々木「上手いこと言ったってドヤ顔するの止めてもらっていいっすか！？

先輩ほんとモテすぎてムカつきます。中身こんなんなのに、みんな見た目に騙されてる。」

『ひどい...佐々木ちゃんまで私のことそんな風に言うのね。この前山田さんにも同じこと言われたばっかなのに。』

しくしく..と泣き真似をしながら中村さんから受け取った領収書に目を通す。

うーん接待費、接待費、交通費。

ペラペラとめくり中をチェックする。

数が多いな...てかこれ全部営業の書類！

あれ？中村さんって総務だったよね？

暇なの？中村さん？
暇だから営業からも仕事もらっちゃうの？

いいなー。私も総務に移動しようかな？

なんて余計なことを考えながらチェックしていると...。

「あ、そういえば噂なんですけど、
やっぱ山田太陽...不倫してるみたいですよ...。」

佐々木ちゃんがコソコソっと私に囁いた。

接待費、交通費、山田太陽、不倫...。

やまだたいよう....ふりん...。

『えー！！！！不倫？！！？？？？！』

同時にガタガタっと椅子から崩れ落ちた私。