笑えない少女と欺く少年

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ドアを開けるとAちゃんは
部屋のすみで体操座りをして寝ていた

なんで体操座り？

「Aちゃん起きて朝だよ」

「んっ、カノさんおはようございます」

まだAちゃんは眠たそうに
目をこすっていて
隣にはスケッチブックがおいてあった

描かれていたのは花の絵で
淡い色をした
とてもきれいな絵だった

「絵描いてたの？」

「あ、これですか
　キブシって言う花で
　花言葉が出会いなんです

　メカクシ団のみんなに
　出会えて嬉しかったから

　みんなに出会えたのもカノさんが
　私を見つけてくれたからです
　ありがとうございます」

Aちゃんは少し寝ぼけているのか
フワフワした口調でそう言った


なんだか僕は恥ずかしくなったから

「あ、キドが早く起きろって言ってたよ
早く行こう」

とあわてて言った

「そうですね」

「うん、じゃあ行こう」


僕とAちゃんはリビングへ向かった

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