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「なんでこんな事になったかなぁ…」
「ごめんね?本当」
「いいんだけどさ…大学…」
「ごめんね…」
「お母さんのせいじゃないから…」
私は今、実家の片付け中。
正しくは実家だっただけどね。
色々とあった中で両親は別々になる事になった。
突然の連絡がきて急いで行くと家の中は
既にぐちゃぐちゃだった。
長い話し合いの中で別の道を歩む事にした2人。
帰れそうになくてたまたま別件で連絡をしていた
サチに実家なんだよねって連絡していた時、父は
私が携帯を触っているのが気に入らなかったのかな。
思い切り投げられた携帯は見るも無惨に壊れ
もう連絡できる状態じゃなかった。
元々、あまり理解されていない環境だからこそ
これが終わるまでは買ってもまたってなるから
諦めた。
携帯を直しに行けないまま
大学から実家に連絡がきてそのまま
休学の手続きを取った。
そんな事があった中でやっと終わりが見えた今。
「え、誰だろ」
インターホンが鳴って
映し出された画面に
「サチ!」
サチ「あっいたぁ…良かった…」
「態々どうしたの?!」
サチ「実家なんだよねって言われてから
全く連絡こないから…」
「凄いぐちゃぐちゃだけど上がる?」
サチ「大丈夫なら…」
お母さんに伝えると良いよって言ってくれたので
自分の部屋だったところに案内すると
サチ「大丈夫?」
「うん。携帯さ、今こんなんで」
サチ「え?」
「また買ってもさ、多分、同じ事になるから…」
サチ「それで…」
「もうすぐ一年くらい?」
サチ「そうだね…心配したよ…」
「ごめんごめん、でももうすぐだから」
サチ「住んでたところはあのまま?」
「うん。あのままたまに様子を見に帰ってるけど」
サチ「そっか」
「あ、ねぇ、私の行ってる大学わかる?」
サチ「わかるよ?」
「そこにさ…」
私は、とあるお願いをした。
サチにしか頼めないこと。
サチ「補償は、できないけどいい?」
「うん。ごめんね」
サチ「ううん」
翔也も碧海も元気かな…
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作者名:Chii。 | 作成日時:2021年10月5日 23時