運命なんて信じない８ (ページ46)

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(Fukazawa side)

佐久間が来てくれた。佐久間はめめを抱きしめ

桃「舞香ちゃんが大好きなカッコいいめめになろ？」

諭すように話しかける。
きっと舞香ちゃんに会った時に何か約束したんだろう。
あの時から佐久間は変わったんだ。
何か吹っ切れたように見えた。

『佐久間くん…舞香は…待ってる？』

桃「カッコいいめめを待ってるよ。ずっとね。」

『舞香…舞香…(泣)…』

桃「めめ、我慢しないで？俺にぶつけて？泣いていいんだよ。」

『舞香…俺…１人になった……舞香がいないなんて…』

桃「めめは１人じゃないよ。凜と遥香がいる。それに俺らもいるよ。」

『…隣に舞香がいない…(泣)……』

桃「いるよ。ずっとめめの心の中に。大丈夫。」

佐久間の言葉を聞いためめは
初めて涙を流して泣いた。泣けたんだ。

めめは精神的に不安定なままで
喪主はめめの名前だけど、実際には凜が色々とやってくれた。
もちろん俺らメンバーも。

舞香ちゃんが荼毘に付された。
立ち昇る白煙を見ながら、あさみが言った。

あ「まいはね、蓮くん一人残すことをとても心配していたの。だから蓮くんに残すんだって。何を残したのかは分からないけど、きっと蓮くんがそれを見つけたらもとに戻るはずよ。」

舞香ちゃんが残したものか…。

告別式もマスコミを一切シャットアウトして
親しい人のみで行った。
舞香ちゃんが好きだった白い花で飾った祭壇。
その真ん中には舞香ちゃんの遺影。
歳を重ねても本当にきれいな人だった。

めめはまだ現実を受け入れられず
憔悴するばかりだった。
食事もとらず、眠ることもしない。
俺らメンバーは交代でめめの側にいることにした。
凜と遥香だけでは無理な状態だったから。

そんな日が続いていた時
めめの姿が見えなくなった。

俺とあべちゃんが家の中を探す。
めめはいない。
嫌な予感がしてガレージを見ると車がない。

緑「ふっか！お寺だよ、舞香ちゃんのとこ！めめはそこにいる！」

急いでお寺に向かった。
めめは舞香ちゃんのお墓の前にいた。
手にはナイフを持っている。

紫「めめ！やめろ！」

二人でめめを押さえナイフを取り上げる。

『舞香のとこに行かせて…舞香の側にいたい…』

めめの悲痛な思いが胸を締め付ける。
このままじゃだめだ。

紫「めめ、舞香ちゃんからのプレゼント探しに行こ？」

あさみから聞いていた舞香ちゃんの残したものを探し出さないと、めめか壊れてしまう。

めめ、探そ？