妹、謁見する8 ページ8
『ここが旧国王の別邸…。』
「さぁ、さっさと済ませてさっさと帰るゾ！」
「ホント嫌いよなグルッペンはこういうところ。」
「頭の中お花畑な奴らと無駄な会話と世辞を並べるだけのくだらん会など、そもそも出る意味が分からない。」
「頼むからその全方向を敵に回すアウトな発言だけは、帰るまで我慢してくださいよ。」
トントンの大きな溜息と共に歩き出したグルッペンの後ろについて大きな洋館に入ると、煌びやかな内装と豪勢な気品のある調度品、いかにも金持ちの家といったような家の内装で、入ってすぐにある大広間はすでに多くの人で賑わいを見せていた。きょろきょろといつもより辺りを見回すAに隣でエスコートするように歩いていたトントンが不思議そうに小声で尋ねた。
「A、そんなにこういう所めずらしかったか？」
『いや、隊長どの辺にいるのかなって思って。』
「ああ、ゾムなら心配せんでもたぶん近くにおるよ。」
『そっか…流石に中には入ってこれないもんね。』
おそらくどこかで様子を見ているであろうゾムの事を少し考えながら、目標の人物が出てくるまで端にいようと足を止めて4人で落ち着いていると彼らの存在に気づいた面々から動揺の声が上がる。
「おい、あれグルッペン総統閣下じゃないか！？」
「オスマン外交官はわかるがトントン書記長までいるぞ…？元王の命令か？」
「…流石に注目されとるなぁ。グルさん珍しいし。」
『流石グルッペン総統ですね。国のトップですもんね。』
「めんどくさそうなゴマすり連中がきそうだ…。」
「トントンと俺が片付けるけど、多少はグルッペンも話してや？」
「なんだA、あっちのスイーツが気になるって？仕方ないなぁ、ちょっと一緒に見てこよう。」
『わぁっそ、そう、とう…ちょ、まっ！』
「あっこら！！」
突然Aをがっちり掴んだグルッペンが視線から逃れるようにぐいぐいと引っ張ってトントンの先にいる貴族達から離れるようにその場を離れた。連行されるように急に連れ出されたAは少しふらつきながらもグルッペンについていくようにして彼に駆け寄った。寄ってきたAをそっと受け止めるようにしてから少しご機嫌な顔で歩を進めているあたり、ずっと決めていたことなのだろう。それでも彼女が転ばないように歩幅をせばめている当たりは彼も気を使っていることが分かった。
「あーいうのはトン氏たちに任せておけばいいんだ。」
そういって意地悪な笑みを浮かべたグルッペンはさらに離れるように先へ進んだ。
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零歌 - え、うますぎでしょ！？ 憧れます‼ 続き、待ってます、！ (2023年3月31日 6時) (
レス) @page36 id: 2cc0278ca8 (このIDを非表示/違反報告)
ヒメル(プロフ) - 面白いところで終わってしまった…！！これからも、気長に作品更新を待っているので無理のないようにしてください！いつでも待ってますから！！！ (2022年8月17日 9時) (レス) @page36 id: 803f58ab86 (このIDを非表示/違反報告)
歴(プロフ) - 小雨さん» こんな更新停滞小説にコメントありがとうございます神作品などありがたいお言葉まで！！そのうちひょっこり現れたらまた楽しんでいただければと思います。 (2020年11月22日 17時) (レス) id: 957608dc41 (このIDを非表示/違反報告)
小雨 - 歴さん。こんにちは！いやー見た瞬間に神作品だと分かりました()更新無理しないでください！出来るときにフラッと帰ってきて下さいね！それまでのんびりと待っておきます！ (2020年11月9日 10時) (レス) id: 459de324fd (このIDを非表示/違反報告)
歴(プロフ) - めっぴぃーさん» こんな更新されてるかも分からん作品にありがたいコメントありがとうございます。のろのろ具合は変わるかわかりませんが、気長に待っていただければと思います。 (2019年1月5日 2時) (レス) id: 957608dc41 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：歴 | 作成日時：2017年8月15日 21時
