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初めて葛葉くんと出会ってから3ヶ月がたった


あれから物理の授業の時間には毎回屋上に行っていた



のだが……




「お前最近授業サボり多くなってきたよな」


この先生は担任の社先生

優しくてノリが良くてみんなからも好かれている


「この学校はそういう奴少なくないからそんなとやかく言う気はないけどサボりすぎて逃げ癖つかないようにはしろよー」


『はい……』








『ってことがあってさ〜』


物理の授業中、今日も私は屋上に来ていた


「んー」

葛葉くんは厳しい顔をして考える仕草をする

絵になるなぁ、と思っていると



葛葉くんが口を開いた




「逃げてもいいよ、別に」


『え?』



「逃げたらいいよ、嫌なことは」



『……そう、かな』



「うん、Aさんは頑張りすぎじゃない?」


『そっか、』



何だか開放された気がした





やっぱりサボりというのは罪悪感はつきもので


いつも多少の罪悪感と共にサボっていた




でも葛葉くんの一言で

なんだか今までの積み上げてきた苦労が
身を結んだようで嬉しかった


まぁサボりは良くないんだけど




『葛葉くん、ありがとう』


「え、俺なんかした?」



『うん!』


「そ、なら良かったよ」





『葛葉くんは授業出ないの?』


「んー、俺かー...」



『まぁ行きたくないんだったら行かなくていいと思うけど...』



「まぁ行きたくなったらね」



『それ来ないやつじゃん』



「Aさんが俺が行きたくなるようにしてよ」


……



『んー、無理かも』

出来る気がしない



まだ、ね



葛葉くんは横でハハッと笑っている


いつかは絶対来てもらおう




葛葉くん、私、意外と諦め悪いんです



キーンコーンカーンコーン


『あっ、じゃあね、またね』


「おー...」

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作者名:しろあん | 作成日時:2023年1月28日 22時

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