1時間は君と【kzh】 (ページ15)

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とうとう暑さも笑い事にならなくなってきた程の晴天でむかえた

ついに体育祭当日

そんな中

私は悩んでいることがある

か「いっちゃえばいいじゃーん」

葛葉くんにハチマキ交換のおねがいをするか否か

この学校ではよくカップルや、好きな人同士、友達なんかで交換することが多い

そんなものを頼んでしまったらもうほぼ好きと言っているようなものなのだ

あ「深く考えすぎだよ」
「何をそんなに悩んでんの？」

か「そーそー」

『断られたらどうしよう……』

か「断んないって！いけるよ！」

ここで言わないともう言う時がない

少し緊張しながらも葛葉くんの所へ行く

体操服姿の葛葉くんに見慣れないながらも声をかける

『あの、葛葉くん...』

「あ、Aさん、おはよう」

『おはよう』

「どうした？」

『あの、ハチマキ、交換しない？』

少し言葉に躓きながらも言葉に出す

「……」

「あー、ごめん、もう交換したんだよね」

『え......』

全ての気合いが無くなった気がした

「なんでみんなハチマキ交換したいの？」

『ごめん！変なこと言って、私もう行くから、頑張ろうね』

本当は交換して貰えると思ってた

少しは私に気があるんじゃないかとか

でも違った

葛葉くんを好きなのは私だけじゃない

みんな私よりも積極的にいってるんだ

なんだかちびちび悩んでいた私に腹が立った

少し泣きそうになる目を抑えながら2人の方に戻る

か「おかえり、って何その顔！もしかして交換して貰えなかったの？！」

あ「え、そんなことあるの？」

『なんか、もう交換したって……』

正直に話す

か「はぁ？！なんなのそれ！Aのために残しとけよ！」

あ「誰と交換したんだろうね」

『うん……』

そんな私は何を思ったのか

『ローレンハチマキ交換しよ……』

「いいよ、ってテンションどうした？！」

『実は……』

「あー、どんまい」

「まぁ元気出せよ、俺のやるから」

そんな中私たちの体育祭が始まった