ep.70 ページ22
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ハーマイオニーやジニーの言う通り、ダームストラングとボーバトンの生徒たちがそれぞれ巨大な船と空飛ぶ馬車で現れてからは、初日だからとはいえ、Aに関する噂も嫌がらせもめっきりなりを潜めた。
フレッドは廊下でAの手を握って歩いても抵抗されなくなったことに喜び＿まだフレッドが魅惑魔法にかかっていると信じ込んでいる生徒もいたが＿、グリフィンドール生はほとんどがそのカップルを祝福していた。
ムーディや他寮の生徒がAを見る目はまだ厳しかったが、以前よりも伸び伸びと過ごせるようになったAはよく笑うようになり、ボーバトンの生徒とジニーを較べてとやかく言うロンと口論する程度には関係を回復していた。
*
ボーバトンとダームストラングの生徒が来た次の日はハロウィーンで、歓迎会も兼ねてか大広間には見たことの無いような料理が立ち並んだ。
パイ類が好きなAはキッシュを気に入り、食べやすいスープなども多く飲んでいた。
「これマジで美味い、アーモンドミルクのゼリーらしい」
フレッドが口元にスプーンを運ぶと、Aは大人しく口を開けてそれを食べた。
甘いものも好きなAが美味しそうに小さく笑うと、フレッドは「もういい」とAが首を振って拒否するまでそれを食べさせ続けた。
「カップルって言うよりもうペットと飼い主だろ」
「間違えないでほしいわね、私が飼い主よ」
ロンのぼやきに敏感に反応したAが言い返してまた口論が始まり、フレッドはそれを放置してジョージといかに年齢制限を誤魔化すかの相談を始めた。
*
ほとんどの生徒がデザートまで食べ終わったとき、ダンブルドアが壇上に立って威厳ある声で話し始めた。
フレッドはまだ口をもぐもぐさせていたが、期待に満ちた目でダンブルドアを見つめた。
何やら大きな黄金色に光る箱が運び込まれ、ダンブルドアがゆっくりとそれに手を翳すと、中から荒削りのゴブレットが現れる。
中心には青い炎がめらめらと燃え上がっていて、それを見たフレッドとジョージはこそこそと言葉を交わした。
そして、ゴブレットの周りには17歳未満の生徒が立候補できないように年齢線が張られるというダンブルドアの言葉に、二人は思いきり強くハイタッチをした。
「これはいけるぞジョージ」
「俺たちの勝ちだ」
Aは生き生きと楽しそうなフレッドの襟足を撫で、「命は大事に」と口癖のように繰り返すのだった。
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ちとせ(プロフ) - Rrrrさん» コメントありがとうございます。はい、もちろん……(；；)ただ(私の解釈での)ハッピーエンドにはなりますのでご安心ください(？) (3月9日 9時) (
レス) id: 12c0d6c6fa (このIDを非表示/違反報告)
Rrrr(プロフ) - 最近読み始めた者なのですが救済等は無いのであれば、フレッドもちゃんと…? (3月9日 6時) (レス) id: eeb020f16b (このIDを非表示/違反報告)
赤田 - すごい、悪役令嬢的なことになっても、吹っ飛ばしてる、すごい。 (2023年3月8日 19時) (レス) @page45 id: 3d88a3b324 (このIDを非表示/違反報告)
ちとせ(プロフ) - 村民さん» ありがとうございます♡♡読み返していただけたなんて、とっても嬉しいです(><)フレッドくんのかっこよさの10000分の1も表せていない気がするのですが、これからもお付き合いいただけると嬉しいです( ¨̮ ) (2023年2月20日 12時) (レス) @page48 id: eeb6bd2221 (このIDを非表示/違反報告)
村民(プロフ) - 初めまして！好みのお話で最近フレッドにハマった事もあり1日で何度か読み返させてもらいました！続きも楽しみにしてます٩(๑❛ᴗ❛๑)۶ (2023年2月20日 5時) (レス) @page47 id: 82c45efafd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちとせ | 作成日時：2023年2月13日 13時
