ep.67 ページ19
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顕になった白い腕には、あの日空に打ち上げられたものと同じ印が刻まれていた。
力なくぐったりとしたAの左腕を見せびらかすようにして高く掲げたムーディは嫌な笑みを浮かべ、生徒たちは息を飲んでその場から動くことが出来なかった。
「何をしているのですか！………ムーディ先生！」
「死喰い人が生徒の中に潜んでいたのでな＿＿注意喚起をしているところだ」
「なんてことを！」
ヒールを鳴らしてツカツカと歩み寄ったマクゴナガルは、凄まじい剣幕でムーディに怒鳴った。
「ダンブルドア先生もおっしゃっていたでしょう！この子の印は産まれたばかりの頃につけられた物で、本人の意思はそこにはありません！」
「今もないとは限りませんがな、ミネルバ」
「いい加減になさい！この子は私の、グリフィンドールの寮生です！寮の名に恥じない、誇り高く、勇気ある生徒です！」
何か騒ぎがあると聞きつけてやってきた生徒たちで階段と廊下はぎゅうぎゅうだった。
フレッドは、皆が見つめる先に何があるかを見た瞬間、級友が止めるのも構わず人混みを掻き分け、Aの元に駆け寄った。
「こいつに触るな、ウィーズリー！」
「あなたが手を離すのです、アラスター！これ以上私の生徒を侮辱することは許しません！」
綺麗に纏めあげられた髪がひと房落ちてくるほど怒り狂ったマクゴナガルはムーディが渋々手を離すと、途端に優しい顔になって、フレッドに「ミス・ベネットを医務室へ」と短く言うと厳しい声で野次馬たちを散らした。
*
治療をするからと医務室を追い出されたフレッドは、誰が見ても明らかなほどに落ち込んでいた。
授業が全て終わって談話室に戻ってからも、露骨に部屋に戻ろうとはしないもののずっと端の椅子に沈んでいる。
「そう落ち込むなよフレッド、早めに気づけて良かったじゃないか」
皆が気を使って話しかけない中、ロンが彼を励まそうと声をかけたが、怪訝そうな顔で「何の話だ？」と聞き返され、ロンはたじろいだ。
「Aの話さ！取り返しのつかないところまで深入りする前に知れてよかったじゃないか、彼女が死喰い人だって＿＿＿」
「ロン」
フレッドは立ち上がり、自分より少し背の低い弟を睨んだ。
「本気で言ってんのか？」
「本気も何も、事実だろ！」
「事実じゃないわ！マクゴナガル先生がおっしゃってたこと聞いてなかったの？」
ハーマイオニーが横から口を挟んだが、ジョージが腕を引いて小さく首を振ったことで、口を噤んだ。
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ちとせ(プロフ) - Rrrrさん» コメントありがとうございます。はい、もちろん……(；；)ただ(私の解釈での)ハッピーエンドにはなりますのでご安心ください(？) (3月9日 9時) (
レス) id: 12c0d6c6fa (このIDを非表示/違反報告)
Rrrr(プロフ) - 最近読み始めた者なのですが救済等は無いのであれば、フレッドもちゃんと…? (3月9日 6時) (レス) id: eeb020f16b (このIDを非表示/違反報告)
赤田 - すごい、悪役令嬢的なことになっても、吹っ飛ばしてる、すごい。 (2023年3月8日 19時) (レス) @page45 id: 3d88a3b324 (このIDを非表示/違反報告)
ちとせ(プロフ) - 村民さん» ありがとうございます♡♡読み返していただけたなんて、とっても嬉しいです(><)フレッドくんのかっこよさの10000分の1も表せていない気がするのですが、これからもお付き合いいただけると嬉しいです( ¨̮ ) (2023年2月20日 12時) (レス) @page48 id: eeb6bd2221 (このIDを非表示/違反報告)
村民(プロフ) - 初めまして！好みのお話で最近フレッドにハマった事もあり1日で何度か読み返させてもらいました！続きも楽しみにしてます٩(๑❛ᴗ❛๑)۶ (2023年2月20日 5時) (レス) @page47 id: 82c45efafd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちとせ | 作成日時：2023年2月13日 13時
