きっとこのままじゃいられない…2nd

2度目のキス ページ42

手を繋いだまま
うみはお兄ちゃんと
観覧車に乗って
隣同士に座った

ゴンドラの扉が
閉まると
ふたりっきりの
静かな空間に
ドキドキする…

『お兄ちゃん
うみ いつも
絶叫系ばかりだから
観覧車ってすごい
久しぶりだよ』

『そうだな 小さい頃
以来じゃね？』

『この前の時ね
うみも一緒に乗れば
よかったなって
ずっと思ってたんだ
あの時 お兄ちゃん
Aさん
抱きしめてたよね』

『え？え？いやいや
あ あれは ちょっとさ』

『わかってるよ
それでも なんか
嫌だったんだもん
最初はAさん
とお兄ちゃんに
付き合ってほしい
って思ってたのにな…
でもAさんには
両思いの彼がいて
すごく愛されてて…
うみ 羨ましかった
だからその時 うみも
頑張ろうって思ったんだ
恋人ごっこ いっぱい
付き合ってくれて
ありがとう お兄ちゃん』

『うみ そんなこと
思ってたのか？
紫耀は一途だからな

オレは…
オレも一生 うみだけだよ

恋人ごっこ 最初は
かなり戸惑ったけどさ
途中から オレも
結構 楽しんでたし
うみがまた昔みたいに
甘えてくれるのが
嬉しかったんだよ』

『お兄ちゃん…
うみをぎゅってして』

『ん…うみ おいで』

お兄ちゃんは
繋いでる手を離すと
両手を広げて
優しく微笑みながら
うみを ぎゅっと
抱きしめてくれた

『うみ お兄ちゃんと
ずっと一緒にいるよ
どんなことがあっても
絶対 離さないでね』

『ああ 絶対 離さないよ

なんだろ…
なんかオレ…今 すごく
うみにキスしたいって
思ってるんだけど…』

『え…』

お兄ちゃんは少しだけ
抱きしめてる腕を緩めて
うみを優しく見つめた

うみはドキドキ
しながら目を瞑って
それから…

お兄ちゃんの唇が
柔らかに重なった…

静かにゆっくり
流れてく時間 …

お兄ちゃんの想い
ちゃんと
うみに届いてるよ
うみの想いも
届いてるかな…

ドキドキし過ぎて
苦しいけど
うみ すごく幸せだよ

お兄ちゃんとの
2度目のキスは
初めての時より
ずっとずっと長くて
甘い甘いキスだった…

きっと…ずっと… END→←遊園地デート

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す