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｢あーもう、レディに対して容赦ないんだから。｣
｢っきゅい、｣
グゥー。
今度は私じゃないですよー。もふ子ですー。
……やっぱお腹すいてたか。
｢よしっ、もふ子、ご飯にしよう！｣
｢…きゅい。｣
もふ子は渋々返事をした。
ちょうど座れそうな岩を見つけたので、そこで食べることにした。もふ子もその岩に乗る。
｢えーと、これ食べれるかな。｣
そういって取り出したのはササミ。
顔を近づけ鼻をヒクヒクと動かし匂いを嗅いでいる。
｢…きゅい｣
なんか反応が薄いが、食べてくれているのでこれで良かったと思う。
そして、私もおにぎりを取り出しほうばる。
｢んー。やっぱおいしい。｣
われながら力作である。歩かされてなかなかご飯が食べられなかったので、
こういうご飯はよりいっそうおいしく感じる。そう考えながらもう2口目を食べようとしたとき、
｢きゅいっ。｣
｢うわっ、ってちょっ！？｣
訳の分からない言葉を発してしまった。
じゃなくて、もふ子におにぎりを取られてしまった。
そして肝心のもふ子は
｢きゅい！！………きゅいー。｣
渡さないぞと言わんばかりに私に距離を起き始めた。
私のおにぎりを人目をはばからず食べている。私しか人はいないのだけれど。
結局私のおにぎりが、もふ子のになり、もふ子のササミが私が食べることになった。別においしいからいいんだけども。
人間の体はよくできてるもので、休まず歩き疲れ腹も満たされた私は、絶賛、恐ろしいほどの睡魔に襲われています。
｢もふ子ー。今日はもう寝よっか。｣
わたしは自分の来ていた上着を脱ぎ、もふ子においでと言って寝る体勢に入った。
｢きゅい…。｣
もふ子はまだ先に進もうとしていたが、私が寝る体勢に入ったので、私の言う通りに近寄って来た。
流石に少し冷えてきたので、もふ子を勢いよく抱きしめたほんとに温かい。
よく見ると、ほんとに綺麗な白い毛並みで、目は綺麗な青色だ。
がぷ
｢いっだぁぁぁい！！｣
本日何回目かの悲鳴を上げた後、さっき脱いだ上着
を掛け布団代わりにし、今日は寝ることにした。結局もふ子は私の抱き枕となりました。
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作者名：Chiroru | 作成日時：2019年1月3日 15時
