【d！】悪魔に取り憑かれた系幼女lll (ページ8)

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罠にかかった兎ページ8

鬼ごっこが始まり数十分経った。棚の中では案外居心地がよくてタガイを撫でながらじっと待っていた。暫くして外からカタ、と小さな物音がして思わずタガイを抱き締めた。

kn「誰もいないやん…。まだ誰も捕まえられてないんやけど。」

独り言を言っているコネにぃ。バレないように息を潜めていると不意にバン！と棚の扉が開いた。目の前にはコネにぃの顔がドアップで写っていた。

kn「見つけた！いやぁ流石俺！プロ結果ですわ！」

『う、わ。吃驚したぁ…コネにぃに見つかっちゃった。』

kn「チーノ？A見つけたで～。」

コネにぃはおにぃに連絡して直ぐに私に向き直りなぁと少し笑いながら話しかけた。

kn「一生俺だけのモノになるかそれとも…一生俺のそばにいるか。選べや。」

『…は、ぁ？』

コネにぃの口から言われたのはとんでもない提案。首を傾げるとコネにぃはクク、と笑って私の頬を両手で挟み目線が合うように顔を上げてどうするんや？と楽しそうに言った。

『っ、コネにぃ、？何言って』

kn「俺は本気やで？ほんまなら今の時点で俺の部屋で一生俺以外の誰にも会えないように閉じ込めるとこやけどそうしたら他の奴らに何言われるか分からんからなぁ。だから今は我慢してるんやで？」

『ぁ、私、は…』

tn「やめたれシッマ。」

なんて返したら分からず困惑している時だった。棚に寄り掛かっていたトンにぃが徐に立ち上がり私を守るように前に出た。私は恐怖からかトンにぃの背中に抱き着き小さく震えていた。

tn「流石にAが可哀想やろ？…やから俺らだけの(・・・・・)モノにするんはどうや？」

kn「……つまりAを共有するってことか？」

tn「せや。俺らだけで共有すればええんや。」

kn「ふぅん。…まぁアリやな。」

その会話を聞いてピクリ、と肩が小さく揺れた。…今の会話を聞く限り私は必ずこの人達に閉じ込められる事になるだろう。それを察したであろうタガイが私の腕から降りて私の前に立った。

tg「行け。彼奴ら(アテン達)の元に行けば大丈夫だ。彼奴らは今Aがいた森にいる。」

『…タガイは？』

tg「後ですぐに行こう。安心しろ、我は簡単に負けるような奴では無い。」

『…分かった。信じる。』

私はゆっくりと後退りをして一気にその場から走り出した。それにトンにぃとコネにぃが気付いたがタガイが足止めをしてくれている。早く、早く逃げなくちゃ。

「タガイ。そこ通せや。」

「主人の安全が1番だろう？通さんぞ」