【d！】悪魔に取り憑かれた系幼女lll (ページ39)

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救いの戦い。ページ39

銃弾が放たれる音。火薬の匂いに、ナイフや剣が交わる金属音も。全部、全部が体の周りで混ざり合っていてどこか心地よい。これもサタンのせいだと思うとそれだけ近い存在だったんだと改めてす感じる。

『真逆サタンさんと戦うことになるなんてねぇ』

st「僕もだよ。…でも、仕方ないよね。」

同時に駆け出して相手の懐を狙う。然し流石悪魔なだけあり易々と避けられてしまった。それに反撃するように剣を向けてくる。が、私だって悪魔に育てられたのだ。これくらいは避けられる。後ろに下がりナイフを持ち直した。

st「破滅の黒槍！」

『わぎゃあ！何それこっわ。』

サタンが出した真っ黒な槍を危ないところで避けた。自分がいた場所に槍が突き刺さっていてそこがボロボロと灰になっていて思わずヒッ、と声を上げた。

st「あー、外したか～」

『いや外したか～じゃ無いでしょ。』

私には必殺技なんてものは無いんだぞ。…いや、今はサタンと仮にも契約中か。しかも魔力を貰うだけの特別契約だからもしかしたらいけるのでは。

『試すしかないか…。救いの白槍！』

st「っ？！」

『おぉ』

サタンを真似してやってみたのだが案外上手くいくものだ。私が刺した部分は光に浄化されてか綺麗になっていた。サタンはこれは参ったねぇ、と頬を掻きながら槍を回した。

st「そっかぁ。僕の魔力を貰ってるのか。」

『対等に戦えるねぇ。うれしーよ。』

st「はは。なら真っ向から戦おうじゃないかっ！」

サタンが槍を構えて真正面から走ってくる。それを自分で作った槍で何とか受け止めて足で腕を蹴り隙を作る。そこに槍を突き刺そうとするも同じように腕を蹴られて1度後ろに引く。

『うーむ、手強い。』

st「強くなったねぇAちゃん。でも…僕には敵わないさ。」

サタンが槍を消して何かを唱え始める。すると後ろでおにぃ達と戦っていたチーノがこちらにきて一緒に何かをし始めた。

st「────────！」

ci「────────！そう、我らは今」

「永遠の力を手にするだろう。」

その瞬間。2人を真っ黒なオーラが包み込む。目はギラギラと鋭く背中からは蝙蝠のような羽、尖っている黒いツノ。手には妖刀を持っていてその気迫に思わず後ずさりしてしまった。

st「んふふ、本気で遊ぶんだろう？さ、僕の本当の姿で遊ぼう」

ci「ねぇ先輩、Aちゃん。僕は…強いんですよ？なめたりしないで下さいね？」

其の姿の悪魔を人はこう呼ぶらしい。"大悪魔"だと。