【d！】悪魔に取り憑かれた系幼女lll (ページ12)

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少女と外交官ページ12

トン兄様の書類仕事のお手伝いが終わりどうしよかと思いながら歩いていると前からオス兄様が歩いてくるのが見えた。オス兄様も此方に気づいてAちゃーん！と私の名前を叫びながら走って来て抱き締めた。

『オス兄様。どうされました？』

os「丁度良かっためう～！お茶会しようと思っててん！Aちゃんもどう？」

『お茶会ですか！私も参加したいです』

os「よっし！そうなったらすぐに俺の部屋に行くめう～！」

オス兄様は私をお姫様抱っこしてパタパタと私の部屋へ走り出した。あ、タガイ…いや私のお腹の上にいたわ。それにしてもオス兄様が私以外の人をお茶会に誘わないなんて珍しい。どうしたのでしょう？

os「さ、入ってめう！」

『失礼します…。わぁ、綺麗にしてますね～』

オス兄様の部屋は凄く綺麗で壁の方には本棚が3つありどれもびっしりと本が詰め込まれていた。オス兄様に促されて椅子に座るとオス兄様はキッチンの方へと歩いて行った。

『…タガイ、タガイ。起きて。』

tg「ん…？あぁすまん。寝てたか。」

『今はオス兄様の部屋にいるよ。お茶会するの』

tg「そうか、！…あぁコネシマ。なんだ？…あぁ、うん。…了解した。すぐに行こう。…A。我は少し野暮用が出来た。片付けてくる」

『ん、分かった。行ってらっしゃい。』

タガイはあぁ、と短く返事をして微笑むと私の膝から下りてダダダッと走り抜けて行った。その姿を見送った丁度その時、オス兄様が紅茶を持って戻ってきた。

『オス兄様。…アールグレイ、ですか？』

os「そうめう！流石Aちゃんめう～！今日はアールグレイにしてみたんよ。」

オス兄様は嬉しそうに紅茶を机に置いて目の前の椅子に向き合う形で座った。紅茶をもらい1口啜ると甘い香りがふわ、と体の中に広がった。落ち着くような眠くなるような甘い香りに少しだけ目を見開いた。

『(…気付かないフリをしよう)』

何事も知らないかのように紅茶を飲んでオス兄様と雑談をする。その途中で眠くなってきて少し目を擦った。それを見たオス兄様が眠い？と首を傾げて聞いてきた。私はコクリ、と小さく頷き眠いです、と緩い声で返した。

os「ならお昼寝するめう！」

オス兄様は私をベッドに寝かせてとん、とんと心地よいリズムで背中を叩き始めた。そうしてすぐに眠気は意識を支配して私はゆっくり目を閉じた。

os「ふふ、やぁっと眠った」

その言葉には私は気付かなかった。