FULL MOON 5 (ページ10)

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みんな一緒ページ10

☆ソジュンside

「お前、お嬢様だったのか？！」

マネさんの言葉にAは首を傾げた。

「え、今更ですか？」

冷めた目でマネさんを見るアヤ。

「木崎！お前知って…」

マネさんが言うと、アヤはため息をついた。

「私は元々高月グループのA専属秘書ですよ？」

アヤの告白に皆がAを見た。

確かにFULL MOONとは違う仕事、と彼女達は言ってたけど…さ。

「成人したから、父の仕事が回って来ただけだよ？ねぇ、彩乃。」

「はい、そうですね。」

当然のように話しているけどね。
いや、ほら、僕達は、わかるけどね？
あの驚愕の顔をしているマネさんは、一般家庭出身かな？

「高月グループって、大きいの？」

好奇心旺盛なジュノが聞く。

「小さくはないけど…え？大きいの？」

Aは、アヤに聞いている。
アヤは凄く良い笑顔で、

「日本屈指の企業です。」

と答えた。
あ〜、確実に、Aはお嬢様だ。
普段、ふわふわしていたのも、お嬢様特有のものだったのかな。
僕らがAといて、嫌な気持ちにならなかったのは、彼女も同類だったからなのか。
まぁ、普通は僕らクラスのボンボンなら、臆しちゃうよね。
僕らの出目を聞いた時のAは、

「へぇ、皆ボンボンなんだね。」

だったし。
その反応、一般家庭のコなら、あり得ないことだって、今ならわかるよ。
アヤもさ、A至上主義って言っても、手慣れてたもんね。
な〜んだ。僕ら皆、一緒だったんだね。

Aが日本の芸能界に入らなかったのが、わかる気がする。
日本の業界にはAの保護者が多すぎる。
出来レースほど、つまらないものはないよね？

…