FULL MOON 5 (ページ37)

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突撃の裏側ページ37

☆シウ

「ねぇ、あの人達、頭大丈夫かな？」

ふと、呟くジュノ。

「え？」

「なにが？」

ソジュンと二人、そう聞き返せば、ジュノは、持っていたタブレットを俺達に見せ、

「うちのSecurity、愛嬌で抜けようとしているよ？」

そう言った。
タブレットの画面を見れば、SEVENTEENのジョンハンとジョシュアが自分の名前を告げて、警備員にドアを開けてくれと交渉している。

「ちょ、あの人達、なにやってんの？」

呆れたように呟くソジュン。

「Security、愛嬌で抜けられたら、ソレ、Securityじゃないじゃん。」

ジュノがもっともなことを呟いた。

「あ〜、もう。ヒョンどうする？」

警備責任者から連絡が来たジュノは、俺達に聞いた。

「可哀想だから連れてきて。」

ソジュンがそう言えば、

「りょーかい」

とジュノは言い、部屋を出ていった。
まぁ、ジュノなら上手くあの人達を連れて来るだろ。

「そう言えば、Aは？」

「ん〜？野暮用とかで、出た。」

「野暮用ねぇ。呼び戻す？あの人達、Aに会いに来たんじゃない？」

「どうだろ？別に居なくても良いんじゃね？」

「そうだよね。連絡してくれれば、居たかもしれないけど、連絡なしだから…。」

ソジュンの呟きに頷く。

それにしても、あのヒョン達は、どうして愛嬌でSecurityを抜けられると思ったのか…不思議だ。
そんな生易しいSecurityを俺達が引くわけないじゃないか。
しかも、何度も断られてるのに諦めないって言うね？

「あっ」

そう声を出したソジュンの手元のタブレットを覗きこむ。

"僕はSEVENTEENのジョンハンです。"

"僕はジョシュアです。"

"FULL MOONのジュノです。お疲れ様で〜す。"

ジュノ、そこに入るか…。

「ジュノさ、絶対に面白がってるよね？」

「…ジュノだからな。なんでも楽しむだろう？」

「まぁね。」

そう話して二人で笑う。
FULL MOONになってから、明るく前向きなAの影響で、自分達は毎日を楽しんでいた。

小さいことを気にせず、明るく前向きなのは彼女の良いところだ。

皆そんなところに惹かれるんだろう。
まだ、彼らは彼女を知らないけれど、
SEVENTEENのメンバーも、彼女を知れば…ライバルになるかもしれない。

面倒だな。と思う反面、彼女の良さは広めたい。

「さて、ヒョン達をお迎えしないとね〜？」

「あぁ、」

「飲み物持ってくるね。」

ソジュンはそう言うと作業室を出ていった。

…