え、あ、無理 3【JM】 (ページ35)

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意地悪をする　TH ページ35

TH

リュウ本家のサランヌナは、シオニと同じ年。
自由人な彼女はAと同じく、僕を初めに受け入れてくれた人。
綺麗で、優しくて、でもちょっと意地悪な人。
彼女はパーティにほぼ顔を出さなくて有名で。
多分、今日はAのために来たんだろう。

「ソクジナ、ナムジュナ」

ヌナが、背後からヒョンたちに声を掛けた。
ビクッと体を震わせた後、二人は振り向いた。

「ぁ、サラン。」

「サ、サラン」

ヒョン達は、目を見開いて驚いている。

「お前たちは、テヒョナをほっぽって何してるんだい？」

目を細めて言うヌナに二人は目を合わせた。

"会場までは一緒に来たんだよ？"って、ヌナに話したのにな。

「いや、あの、」

「挨拶回りを…」

ヒョン達は、少し、震えながら、呟く。
ヌナは、

「ソクジナ、テヒョナはお前達の弟になったようだな。ははっ、私は知らなかったんだがな。さぁ、私からの祝だ。」

ニコリと笑って言いながら、度数の高いワインをヒョン達に渡す。

「え、と」

「ぁ、」

ヒョン達は困ったように苦笑いをこぼす。

「さぁ、沢山飲め。私の祝を断るわけないよな？」

ヌナはニヤニヤと笑いながら言う。
あ、あの顔をするヌナは意地悪をする時のヌナだ。

結局、ヒョン達はありえないほど、飲まされていた。

「テヒョナ、兄達に意地悪されたら、私に言いな。」

笑って言うヌナに、僕は苦笑いを返した。

…